ありのままのことしかできない
ガイド:無邪気なだけに余計に怖いです(笑)。
では、12月17日にリリースの待望のフルアルバム『SUM!』について伺います。今回のアルバム制作にあたっては、何かテーマはあったのですか? 少女のままでいたいとか。
SUM! (amazon.co.jp)
01. リバー・サイド ミュージック
02. 海のアリア
03. 喫茶店3
04. 雪の日
05. おともだち
06. そらはみずいろ
07. まい・うぇい
08. 東京物語
09. きらきらひかる
SUM! trailer (SoundCloud)
みすず:
うーん。わりとありのままです。いつもそうですけど、ありのままのことしかできないのです。だからこういう方がウケルんだろうなとわかっても、できないというかやれないことも沢山あります。なので少女のままでやっていきたいっていうわけでもないので、次の音源はどうなってるかわかりませんよ~~急に杉本彩さんみたいになって現れるかもしれません!
二人の分業体制
ガイド:お二人は分業体制なんですよね。みすずさんは、作詞・作曲、ゆみっこさんはトラック作りとありますが、具体的にゆみっこさんのトラック作りはみすずさんの素材からどのように仕上げていくのですか?
ゆみっこ:
私はまず、みすちゃんのギター弾き語り音源をもらいます。まだ世界中の誰も聴いたことがないうたを一番最初に聴く瞬間はいつも感動的です。通勤中に聴くことが多いので、見慣れた景色がその瞬間キラキラします。そんなふうに、いい曲だなーと思いながらその感覚に合うピアノ伴奏を何となく考えてます。基本的に歌詞の内容はあまり気にしていないというか、あまりちゃんと聴いてません。メロディーや曲の展開と言葉のニュアンスを元にイメージして伴奏を考えます。で、スタジオに入ってギターとピアノと歌だけでやってみて、その後もっと音数が欲しいなと感じたらトラックを作ったりします。もしくは、これは生ドラムや生ベースがいいねとなれば、じゃあ誰かにサポートをお願いしようか、とか、そういった感じです。
ささやかなトゲトゲ
ガイド:ゆったりと始まる「リバー・サイド ミュージック」…「君のおじいさんの話こじれて、こんなに…」とか予定調和していない歌詞が面白いです。みすずさんのこういう発想はどこから来るんでしょう?
みすず:
これは特別ななにかや、出来事は必要なく、ほんとにささやかなトゲトゲが欲しかったのでこういう歌詞になったと思います。喧嘩した相手と歌の主人公がどのような関係かわからない感じも気に入ってます。しょぼい日常、しかし夕暮れは恐ろしく美しい、みたいな!
喫茶店大好き
ガイド:先ほどお伺いした1stアルバム『ゆれるハンドブック』に「喫茶店」「喫茶店2」という曲があります。本作の3曲目は「喫茶店3」。これは、シリーズ化されている曲、それとも別ヴァージョンですか? ちなみにどうしてそんなに喫茶店にこだわるのですか?
みすず:
おお、そういえばそうですね。喫茶店ミニドラマシリーズとでも言う感じです。私、喫茶店って大好きなんですけど、喫茶店にふらりと立ち寄る習慣がなくて、わりと特別な場所なんですよね。わたしどこに行ってもキョロキョロしちゃうんです。飲食店とかもバイト人たちの人間関係とか気になっちゃって。「ちょっと、、あいついじめられてない??大丈夫…??」「わ~~こいつら恋してるわ~そりゃバイトたのしかろ~」とか。そんなキョロキョロ人間がたまに喫茶店にいくと、そこにいるお客さんからぱしぱしとドラマを感じるんです。それがミニドラマシリーズとなっているのだと思います。