テクノポップ/アーティストインタヴュー

ふんわりトゲトゲとした「恋のパイナップル」

「恋のパイナップル」…曲名ではありません。美大の同級生だったみすずさんとゆみっこさんが、「わーー」って言いながら走る小学生のように結成したドリームポップ・ユニット。12月17日に6年ぶりのフルアルバム『SUM!』をリリース。どこ懐かしい牧歌的風景の中に、女の子の情念がそこはかとなくにじみでます。

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

バンド名まったく考えていなかった

ガイド:
すずきみすずさん、ゆみっこさん、はじめまして。All Aboutでテクノポップを担当しています、四方です。でも、ガールポップは僕の守備範囲でもありますので、今回いろいろとお話を聞かせてください。人を食ったようなユニット名、恋のパイナップル(恋パナ)が微笑ましいです。何か由来があるのですか? 西崎みどりが「恋のパイナップルサマー」という曲を歌っていましたが…関係なさそうだし。
misuzu-yumikko

みすず、ゆみっこ


ゆみっこ:
「恋のパイナップル」って検索すると「恋のパイナップルサマー」出てきますよね。でも、それは名付けた後に知りました。名前の由来は、初めて二人で出たライヴハウスでセットリスト表を渡された時に「バンド名書いてください」って言われて、まったく考えてなかったので、急いでその場でつけました。「夏っぽいからパイナップルとかどお…?」みたいな感じで。

ガイド:
えっー、ライヴまで名前なかったんですか!
お二人とも美大生(いい響き)だったとのことですが、学生の頃からいっしょに行動を共にしていたのですか?

ゆみっこ:
1クラスしかない同じ学科で、苗字が同じなので出席番号が前後で仲良くなりました。学校にいる時はだいたい一緒にいたし、家に帰ってからもたまにお互いの下宿先に遊びに行ったりもしてました。でもふたりとも音楽活動とかは一切していませんでした。実はみすちゃんは家で密やかにギターで曲を作っていたそうですが、そんなことは全く知らなかったです。

お互いに他己紹介

ガイド:
じゃ、お互いの良いところもちょっと嫌なところも知っているのでしょうか? ぶしつけですが、自己紹介ではなく、お互いに他己紹介をやっていただけないでしょうか? 喧嘩にならない程度に、でも辛口も含めて率直な感じで。

ゆみっこ:
みすちゃんは、一緒に音楽をやり始めてから特に思うのは、やっぱり天才肌だなと。声とかの持って生まれた素質もだし、ソングライト力や多作なところも含め。このあいだ別のインタヴューの時にとなりで聞いていて思ったのですが、生きているだけで生理現象のように歌が生まれてしまうというのは、やっぱりすごいなと思います。他のミュージシャンももしかしたらそうなのかもしれないけど、私には無い部分なので単純にすごいなと思います。あとは、ふざけた部分やテキトーな部分とすごく真面目な部分の振れ幅が大きいかな。真面目な部分は、普段は全然見えないみすちゃんの少し根暗な部分の表れな気もします。あとは、とにかく優しくて愛情深いです。

みすず:
ゆみは一言で言うと「熱い!!!」です。人3倍くらい熱いです。そして激しいです。たまにその激しさに私ビビってます(笑)。そして真面目で強くて、人を喜ばせることが大好きな人です! あとはとにかく器用ですね~! 服も作るし(今回のジャケット衣装もゆみが作りました)。

koinopineapple

恋のパイナップル


ベースとか弾いたことないのに、私が弾いてると「こことここ押さえるんだよたぶん」みたいに、なぜ??なぜわかるの??みたいな!なぜなんでしょうね~謎です~~~トラック作りもそうだけど、難しいことをなんてことなくチャッチャッ~とやってしまうのでいつもすげ~なあ~と思ってます。
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