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ジビエを安全に食べるためのガイドライン

ジビエ普及の取り組みが活発になっています。2014年11月にようやくジビエの衛生管理のガイドラインが策定されました。野生動物だからこそのポイントをまとめてみました。安全にジビエを楽しむために、消費者である私たちも理解しておきましょう。

南 恵子

執筆者:南 恵子

NR・サプリメントアドバイザー / 食と健康ガイド

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鹿肉は、高タンパクで、しかも低カロリーなため、健康の面でも注目されています。

ジビエの衛生管理のガイドラインが策定

ジビエとは、シカやイノシシなど、食用とする野生鳥獣であり、その肉のことをさします。

野生鳥獣を食べる習慣が減っていることや、猟師の高齢化などから、近年は繁殖能力の高いシカが増え過ぎ、イノシシとともに農作物等の被害が深刻化しています。

そこで、農林水産省ではハンターの育成にも力を入れ、鳥獣の生息数を管理する側面から、鳥獣の保護と狩猟について定めた鳥獣保護法が改正され、2015年から施行されることになっています。

皆さんの身近でも、イベントやレストランなどでジビエ料理を見聞きする機会が増えているのではないでしょうか。

これまで野生鳥獣については、牛・豚・鶏肉などの家畜のような衛生管理のガイドラインが策定されておらず、各都道府県が自主的にガイドラインを策定してきました。しかし今後、ますます食用としての活用が見込まれることもあり、狩猟から消費に至るまでの安全確保のためのガイドラインが、厚生労働省によって2014年11月に発表されました。

■関連リンク
「野生鳥獣肉の衛生管理に関する指針(ガイドライン)」(PDF)

ジビエは、まだ馴染みが少ない食肉でもあり、また狩猟によって捕獲された上で流通するということなど、家畜の肉とは異なる面もあります。今回はジビエを食用する上で、知っておきたい主なポイントをまとめてご紹介します。

家畜とは異なるリスク

ジビエは野生ですから、家畜のように飼料や飼育環境を人の手によってコントロールすることはできませんし、個体ごとに生育や健康の状態にも差があります。

草食のシカはイノシシなどと比べると病原菌が少ない傾向はありますが、これまでの報告をみてみますと、病原菌や寄生虫がゼロではありません。E型肝炎や腸管出血性大腸菌症の食中毒、また寄生虫の感染のリスクがあることも報告されています。

こうしたリスクを食い止めるには、狩猟から処理、流通、そして私たちが関わる消費のそれぞれのプロセスで十分な注意が必要です。今回のガイドラインでは、それぞれのプロセスでのポイントが示されています。

野生鳥獣も食肉加工を行う場合には、食品衛生法の規制対象となり、基準に適合する食肉処理施設を設け、衛生的に処理加工を行うことが必要となります。また狩猟者も含めた食品取扱者の感染を防ぐことも重要なポイントになっています。

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