阪神・淡路大震災の復興をめざした美術館
1970年に開館した兵庫県立近代美術館が、1995年に阪神・淡路大震災で被災。その所蔵品を引き継ぎ、2002年にオープンしたのが兵庫県立美術館です。震災からの復興をめざし、美術とさまざまな芸術活動の場として、美術館ができました。兵庫県立美術館 外観
神戸は北に山、南に海、というはっきりしたコントラストの地形の町。海側つまり南にある兵庫県立美術館と、山側つまり北にある神戸市立王子動物園や、横尾忠則現代美術館(もとは兵庫県立近代美術館)をつなぐ道を「ミュージアムロード」と名付けています。
阪神電車岩屋駅前にある「ミュージアムロード」の看板
この「ミュージアムロード」に、2014年3月にお目見えしたのが、この緑色の大きな立体作品《PEASE CRACKER》。怪獣?と思いきや、大きなサヤエンドウから豆が弾けているというオブジェです。実際に見ると、道からはみでそうなその大きさにビックリします。
ミュージアムロードに設置された椿昇《PEASE CRACKER》
美術館は海外からも視察に訪れる安藤忠雄建築
一見無機質に感じる建物は、建築家・安藤忠雄による設計。外壁は御影石、中はコンクリート、単純な構成の内側にスケールの違う多彩な空間が展開、とクールなつくり。観光バスで建築を見学に来る人たちが多く、海外からの見学者も増えているそうです。兵庫県立美術館 円形テラス
館内には、企画展示室や常設展示室、海がのぞめるレストラン、講演などでつかわれるミュージアムホールやレクチャールームなどがあります。震災を経験したことから、公立の美術館では珍しく「修復室」を備えています。また、美術の知識を高めたいなら、「美術情報センター」へどうぞ。美術書や展覧会カタログといった資料を、自由に閲覧することができます。
美術情報センター 入口
特別展を開催している期間の金曜日および土曜日は、20時までオープン(入場は19時30分まで)。安藤建築は夜もキレイです。
兵庫県立美術館 夜景