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確定申告を行う際、年金は掛金・給付ともに納税額に影響する場合があります。申告時のチェックポイントをみていきましょう

毎年2月16日から確定申告の受付が始まります。自営業者やフリーランスは、1月1日から12月31日までの1年間に生じた所得について、確定申告を行わなければなりませんが、年金を受給している人にとっても、確定申告が必要な場合があります。確定申告が近づくこの時期、受給者世代だけでなく現役世代についても年金と確定申告の関係、公的年金と個人年金保険には税制上の違いがあるのかなど、チェックしておきたい年金と税金のポイントをご案内します。

<INDEX>
所得税と所得控除の関係
年金掛金と所得控除
事例で検証
年金受給と税金の関係
年金受給と確定申告
 

所得税と所得控除の関係

はじめに、所得税の課税の仕組みと所得控除についてみていきましょう。

所得税は個人の1年間(1月1日から12月31日まで)の収入から必要経費を差し引いた所得に課税される税金ですが、税額を計算する過程で所得から納税者の個人的な事情を反映させるための所得控除を差し引きます。所得控除を差し引いた課税所得に税率をかけて所得税を計算し、さらに住宅ローン控除などの税額控除があればその額を差し引いて納税額が確定します。

課税所得=総収入-必要経費-所得控除
所得税額=課税所得×税率-税額控除

所得控除は全部で14種類ありますが、扶養控除や障害者控除のように納税者個人の状況を反映させるための「人的控除」と医療費控除や雑損控除のように納税者の支出や損失を反映させるための「物的控除」に大別されます。上記の計算式からも、該当する所得控除や所得控除の額が大きいほど、課税所得は少額になります。
所得税速算表

(復興特別所得税を含む、平成26年分の所得税額の計算式)

 

年金掛金と所得控除

公的年金の保険料は、支払った全額を社会保険料控除として所得控除を受けることができます。自分自身の保険料だけでなく、配偶者や子どもの保険料を負担していれば合算して控除を受けることができます。控除を受けるには、年金事務所から送付される控除証明書を確定申告書に添付しなければなりません。毎年10月に送付されるので、手元にあるかを確認しておきましょう。

公的年金以外に、国民年金基金の掛金も全額が社会保険料控除の対象になります。民間の個人年金保険の保険料は個人年金保険料控除の対象(注)なので、控除額は平成24年1月以降の契約であれば最大で4万円、平成23年12月以前の契約であれば最大5万円となります。

注)個人年金保険料控除の対象となる個人年金保険の契約は、年金受取人は被保険者と同一人であること、保険料払込期間が10年以上であること(一時払は対象外)など一定の条件を満たしていることが必要です。