クリスマスイルミネーション、ミニヒストリー
19世紀の後半、電灯によるクリスマスイルミネーションが世界で初めて灯りました。エジソンが電球を発明してから間もないことで、それもエジソン自身の手で行われたようです。日本では1904年銀座で灯されたのがその始まりとされています。日本でクリスマスイルミネーションが100年以上の歴史のあることに驚きで、どのような光だったか興味が尽きません。
21世紀に入ってからクリスマスイルミネーションの主役は間違いなくLEDになっています。カラフルで透き通るような光は人々の目を引き付けるに十分な効果があります。それはとても綺麗に思いますが、一方で昔の豆電球にような暖かさに欠けます。
昔懐かし豆電球のイルミネーション
写真2. シャンゼリゼ通り 1993年
写真3. ニューヨークのセントラルパーク内レストラン 1995年
写真4. コペンハーゲン、ストロイエ通り近くの公園
公園を囲んでドーナツ状のイルミネーション 1997年
写真5. 世界で一番美しいと言われるブリュッセルのグラン・プラス広場 2002年
10年ほど前から、LEDが普及し始めると世界のクリスマスイルミネーション事情に大きな変化がみられます。イルミネーションに電気料金があまりかからないことからランプの数が増え、さらにカラフルな光で華やかになっているようです。
クリスマスマーケットの光
イルミネーション効果に便乗して商売繁盛をもくろむ考えはどこの国もあまり変わらない気がします。なかでも16世紀に生まれたドイツ発生のクリスマスマーケット。マーケットは仮設のテントで作られた店が多く、ドイツの場合、テントの色がクリスマスカラーの赤色や、赤と白色のタイプがよく目につきました。中には木で作られ光で飾られた店もあり、それらが広場や通りになどにところ狭しと並んでいます。
写真6. プラハ、ヴァーツラフ広場のクリスマスマーケット
もちろん日本も負けていません。日本人は海外の文化でさえ、自分たちのイベントにし、様々な工夫で商売に結び付ける逞しさがあります。最近ではクリスマスマーケットも全国各地で開催されるようになり、多くの人たちでにぎわっています。
クリスマスマーケット自体、日本での歴史が浅いため、ドイツやオーストリアなどに比べると規模も小さいですが、年々、その規模は拡大しているようなので、クリスマス前の楽しみの一つとして、日本でも定着していくと思われます。
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