五感で感じる自然のパワー、沖縄本島中・北部のパワースポット

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亜熱帯のジャングルがかもしだす自然のエネルギーはそれだけで特別な何かを感じるもの


亜熱帯の大自然に囲まれる沖縄では、太平洋の他の島々がそうであるのと同じように、古くから自然の中に神様を信仰するアニミズム信仰が根付いています。また、人々の概念においては祖先崇拝が非常に大きな位置をしめ(沖縄のお墓の大きさを見れば一目瞭然!)、そこに中国から伝わってきた風水的思想が加わった琉球神道は、固有の多神教宗教として今も人々の暮らしに深く定着しています。

そんな沖縄には、いわゆるパワースポットと呼ばれる特別な場所、聖域が多く点在し、近年は沖縄に“癒し”を目的にやって来る観光客の数も増え続けています。前回の記事「那覇と南部をめぐる、沖縄パワースポット」に続き、今回は沖縄本島、中・北部のパワースポットをいくつかご紹介しましょう。


暑い夏でもひんやり、鍾乳洞の中にある金武宮

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沖縄戦の戦火も免れた観音寺 (C)OCVB


沖縄本島の真ん中、キャンプハンセンゲートからほど近い金武町に位置する金武宮(きんぐう)は琉球沖縄八社のひとつとなっている神社です。観音寺というお寺の境内にある神社ですが、ユニークなのが金武宮の鎮座が祀られているのが、境内にある鍾乳洞の中だということ。金武町の鍾乳洞といえば、あの泡盛を貯蔵しているところ!と思い浮かぶ人もいると思いますが、まさにあの鍾乳洞です。

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鍾乳洞の内部にある金武宮。鍾乳洞そのものが信仰の対象だという説もあるようです (C)OCVB


この鍾乳洞は「日秀洞」と呼ばれ、古くから日秀上人が大蛇を退治した龍神信仰の発祥地として人々の信仰を集めていたところ。そもそも、永い歳月を重ねて造形される鍾乳洞は、それ自体が神秘的な雰囲気に満ちていますが、この金武宮は鍾乳洞の中にお宮があることや、鍾乳洞とお宮が位置する観音寺が激戦であった沖縄戦の戦火を免れたことなど、色々な意味で不思議な神社であるといえます。


ドライブの定番、「恋の島」の呼び名もある古字利島

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恋の島に相応しく美しい海の上に浮かぶ古字利島 (C)OCVB


沖縄本島、北部のドライブコースとして人気の古字利島(こうりじま)は、始祖神話が伝わる神話の島でもあるのをご存知でしょうか? いわゆる旧約聖書のアダムとイヴ、人類創始伝説の沖縄バージョンのお話で、昔古字利島にいた二人の神様から始まり、その子孫が増えて沖縄の人々の歴史が始まったというものです。

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夏は観光客で賑わう古字利ビーチ。チヌグ浜は、橋のたもとにある鳥居が目印 (C)OCVB


二人の神様の伝説が残るチヌグ浜は、古字利大橋を渡ってすぐ左手のビーチ。二人はチヌグ浜奥の洞窟で生活していたといわれています。また、チヌグ浜の上に位置するシヌグ岬は、火の神様が天から降りてきた場所とされ、島の祭である海神祭(うんじゃみ)を行う聖地。

ここ近年は、観光地化が進む古字利島で、アダムとイヴ伝説にあやかってか島を“恋の島”と呼び、恋愛成就の観光ポイント化している向きもありますが、もともとは沖縄版人類創始神話の地なのです。島の北に位置するビーチ、ティーヌ浜にはハート型をしたハートロックと呼ばれる岩があり、もちろんそんな恋に効きそうな島でもあることは間違いありませんが、琉球史に記される神話の島であることはお忘れなく。ちなみに、創始神である二人の神様は、今も島人によって御嶽に大切に祀られているそうです。