LED特有の2種類の調光・調色
写真1.外観の夜景
本棚に囲まれた吹き抜けスペース
写真2. 本棚の鉛直面を広く明るくするためには器具の選定と配置がポイント
2階通路側の本棚は通路の明るさも兼ねていますが、あえて本棚側に広角配光のダウンライトを近づけて配灯することで、本棚の鉛直面を広く、そして明るく照らされるようにしています。(写真2)
書籍の多さはクライアントの仕事の関係によるものですが、吹き抜け側の本棚はディスプレイもできるようになっていて、1階のリビングのソファに座りながら本の展示が楽しめるようになっています。
吹き抜けに面する低天井部分には、広角配光のダウンライトを取り付けて、リビングに隣接するダイニングの照明も兼ねて全般的な明るさが取れるようにしています。
また窓の上部にライティングダクトを設置してスポットライト器具を取り付けることで、ディスプレイ本棚を照明する上向きの光とリビングのテーブルを照明する下向きの光を組み合わせました。(写真3)
このデッキ部分には一部開口があり、植栽されているため、植栽の緑を照明するだけでなく、デッキの床面も明るくなるよう低位置型器具を設置しました。
器具の高さは650mmですが、デッキに隠れている部分もあり、デッキ上には450mm程度が出ています。
あえて低い位置で明るくすることにより、デッキ面に座って夕涼みを行っても行燈のような落ち着いた雰囲気を出せるようにしました。(写真4)
1階の開口とデッキスペースは、木製ルーバーで囲まれているため、外からの視線は遮りますが、中の温かな光が外にも漏れ、夜間の帰宅時にもウェルカムライトとして機能させることが出来ます。(写真1)
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