字源を調べることは簡単にできない

希や空などの漢字を名前に入れるのはよくないのか

希や空などの漢字を名前に入れるのはよくないのか

Q:とあるサイトで名付けの研究をしている方に、「希」は最後に持ってくると良くない漢字である、「空」は孤独を暗示するから名前につけてはいけない漢字である、と突っ込まれました。漢字自体にその意味 があるのかも疑問なのですが、名付けはそこまで字源にこだわるべきなのでしょうか。
A:希や空の漢字自体にそういう意味はありません。また漢字の字源(成り立ち)と人の名前は無関係ではありませんが、字源と名前との関係というのは、漢字や名前について何十年も研究しないとわからない難しい分野ですので、残念ながらご自分で正しい解説をさがすことは無理だと思って下さい。
 

希や空などの漢字はよく名前に使われる

希・空の字の成り立ち

希・空の字の成り立ち

もし字源を知りたいのであれば、つぎのような説明になります。まず希の字は模様と布を合わせた絵であり、めずらしい模様の織物をあらわします。ですから「非常に少ない」「滅多に見られない」ということをあらわした字ですが、日本では希望という熟語で使われることが多いので、この字に良いイメージをもつ人が多く、人気のある字です。1字でノゾミと読む名前も多いですが、ただしノゾミは一部の辞典にのみ載っている読み方です。
空の字は穴と工を合わせた絵です。穴はくぐり抜けるための仮設の屋根のようなものを描いた絵と考えられます。工はものを突き通す道具です。つまり空は始めは「囲まれたすき間」「空間」のことでした。のちに大きな空(そら)の意味で使われ、今は美空(みそら)などの名前で使われています。
 

漢字の字源とはどういうものか

名づけの研究には確かに漢字の研究が基礎になります。そしてどなたもご存じのことと思いますが、漢字は太古の昔は象形文字と言って、絵や記号でした。しかし今の私達が使っている楷書は、もとの絵からかけ離れていて、どんな絵だったのかを解読するのは至難の技です。よほど興味がり、根気のある人でも何十年もかかる研究で、名づけの専門家でも解読のできない字が数多くあります。ですから一般のかたが漢字の字源についてそう簡単に正しい解説をさがすことはできないのです。
また名前に使われている漢字の字源を調べますと、本人の生き様に結び付く、という例はあることはあります。歴史上の人物で言えば、福澤諭吉、伊藤博文、中江兆民、岩倉具視などもその例です。しかしそうした例はごく少なく、しかもそういう字を使ったからそのように生きた、ということではありません。その人の生き方がたまたま名前に表現されていた、というだけですから、他の人が同じ名前をつけても、生き方が似るわけではありません。名前で本人の生き方が決まる、という事実は無いのです。
ですから名づけのさいにあまり字源にこだわっても意味はなく、そもそも調べることが困難だ、ということなのです。

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