住宅リフォーム/リフォーム事例~Yuuのリフォーム現場から

収納計画、昔と今はココが違う~リフォームの現場から(2ページ目)

ひと昔前の収納計画は、持ち物が入りきることが目標でした。しかしそれでは家は片付きません。今回のYuuのリフォーム現場からは、昔と今ではココが違う!イマドキの収納づくりのコツをお話します。

尾間 紫/Yuu

執筆者:尾間 紫/Yuu

リフォームガイド


人から収納へアプローチ、生活の質を変えるほどの影響力を持つように

通りすがりにさっと仕舞えれば、家の中が片付けしやすくなる。

通りすがりにさっと仕舞えれば、家の中が片付けしやすくなる。

最新の収納計画は、モノからのアプローチだけではありません。出し入れや片付けのしやすさを考え、人の心理面、生活スタイルなどからのアプローチによって、計画が立てられます。

例えば、毎日の洗濯動線を吟味し、家の中を移動しながらパッと洗濯用品が出し入れできるような収納計画を立てれば、片付けがしやすいだけでなく、洗濯の作業効率も上がります。

また、読書をする時間がなかなか取れないと悩んでいた人が、寝室へ行く途中のすぐ手に取れる位置に本棚を作ったら、寝る前に読書時間を取るようになったケースもあるなど、収納計画で生活スタイルが変わった例もあります。

つまり人から収納へアプローチすることで、単にモノを仕舞う場所から、快適な生活を支える場所として、更に生活の質を変えるほどの影響力を持った場所として機能しているのです。

 

リフォームでの収納計画は、面積→目的→心理面の3ステップで

なぜ出しっぱなしになってしまうのか?をよく考えると、答えが見えてくる。

なぜ出しっぱなしになってしまうのか?をよく考えると、答えが見えてくる。

リフォームでの収納計画を立てる際は、面積→目的→心理面の3ステップで考えていくと、より快適な暮らしが実現できます。

1ステップではまず収納面積の確認をします。昔の家と今の住宅では、収納面積の絶対量が違います。20年ほど前の家の場合は、収納面積は床面積の5%程度でした。しかしイマドキの暮らしでは、それでは全然足りず、10%~15%は必要です。20年前に比べて、それだけ持ち物が増えたのです。

2ステップ目では収納の目的を考えます。先に収納ありきではなく、何をどこに仕舞いたいのかをよく考えて、それから収納の形を考えることが大切です。

3ステップ目では心理面や生活スタイルからアプローチをします。ちなみに、片付けのしやすさとは、出し入れのしやすさとイコールです。出しっぱなしになりやすいモノは何か?なぜ出しっぱなしになってしまうのか?をよく考えると、答えが見えてきます。自分にとってラクに片付けできる収納、より快適に暮らせる収納を考えていきましょう。

と、ここまで「仕舞う」という言葉を使ってきましたが、実は仕舞うと考えると、収納計画は失敗しやすくなります。

 

収納は仕舞うのではなく、次に使うための準備の場所

「仕舞う」の意味を辞書で引くと、「そこで終わり」という意味を示しています。しかし収納はそこで終わりではありません。終わってしまったら死蔵品になります。収納は、次に使うための準備の場所です。そう考えて計画することで、自分にとって本当に使いやすい収納の形が見えてくることと思います。


Copyright(c)2014 一級建築士事務所 Office Yuu,All rights reserved.

匿名で優良会社にリフォーム相談!

ホームプロでリフォーム会社を探す

  • 前のページへ
  • 1
  • 2
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます