日本の道にはC180が最も適している
インテリジェントドライブと呼ばれる最新安全運転支援システムも充実。先行車だけでなく前方を横切る車両や歩行者などに対応するブレーキアシスト、レーンキーピングアシスト、ハイビームアシスト・プラスなどを備える
この2台の、エンジン排気量以外の大きな違いはというと、前者がコイルスピリング+セレクティブダンピングシステムであるのに対して、後者はダンパーの硬さを任意に選べるエアマチックサスペンションであるということ。
乗り心地は、圧倒的に、エアマチックのつくC200が良かった。もっとも、これにはタイヤの銘柄違いも多少影響しているはず。コンチネンタルやミシュランなら、ランフラットタイヤ(標準)でも幾分、乗り心地の評価が高い。逆に、ピレリやブリヂストンは低め。ユーザーサイドでは選べない要素だけに、何を履いて出てくるか、気になるところではある。
そもそも今回のCクラスには、フロントサスペンションにリンクが一つ増えたうえ、リアも進化した5リンクという、前後輪マルチリンク式が採用された。ハンドリングマシンはできても、取り回しが良くて乗り心地のいいセッティングそのものが難しかったはず。そこに、ランフラットという(メルセデスに知見の少ない)不安定要素が入り、さらに銘柄違いも加わって、そのうえサスペンションセットも3種類あって、となると、もはや、試すべき組み合わせが多過ぎるし、基準となるべきライドフィールがどれなのかさえ、分からない。新型Cクラスの乗り心地の評価が人によって異なっているのは、そのためだ。
パワーフィールはC180で十分。C250ガソリンも、C250ディーゼルターボも試乗経験のある筆者だが、日本で乗ったC180が日本の道には最も適していると思う。