開放的な空間をつくる、最新のテクノロジーにも注目
加藤: 2階はプライベートゾーンで、中庭を囲んだ回遊型の動線が特徴です。窓からは、オオモミジの緑を楽しむことができます。住友林業の真骨頂ともいえる、木質感にあふれたプライベート空間
――1階から見る中庭と、また印象が違いますね。そして、空が近い感じがします。木質感たっぷりのインテリアと相まって、深呼吸したくなるような空間です。仕事で疲れた体と心も、ここで過ごしているうちに癒されてしまいそうですね。
忠保:木は五感にやさしい素材ですから、寝室のようにリラックスしたい空間にはぜひ活用していただきたいと思います。ちなみに、床は北海道産の無垢のナラ材です。
加藤:もうひとつ、珍しいものをお見せしましょう。橋本氏オリジナルデザインによる、漆の浴槽です。漆はお椀などに用いられることからわかるように、防水性が高く抗菌性もあります。工業製品のバスタブにはない味わいや表情が魅力です。これは、木曽にある漆器メーカーの職人との共同制作で生まれた、世界に一つの浴槽です。
――これはインパクト大ですね! 扉のないオープンスペースなので、オブジェのような存在感を放っています。ここにつかって中庭を眺められるわけですね。非日常的な気分になって面白いです。
忠保:奥にはシャワーブースも用意しています。この漆の浴槽では、ゆったりお湯につかるだけ、という贅沢を楽しんでいただきたいですね。お風呂という空間をもっと豊かにしたいという思いで、このような提案を試みました。
【左】一寸法師の気分にもなれそうな、ゆったりとしたサイズの漆の浴槽
【右】洗面スペースも中庭に面し、浴室とオープンにつながっている
2階平面図
加藤:室内を回りながら感じていただいたと思うのですが、中庭に面した部分は大開口で光や風を存分に取り込み、それぞれの部屋も最小限の壁で仕切っています。外に閉じるコートハウススタイルを取りつつも、とても開放感のある室内空間となっていますが、これは住友林業独自の“ビッグフレーム構法”によるものです。
忠保:“ビッグフレーム構法”は、ダイナミックな空間の魅力と、耐震性を両立できる構法です。少し専門的な話になってしまいますが、日本で初めての木質梁勝ちラーメン構造を実現しました。柱の位置を自由に設けやすく、大空間・大開口など開放的な空間をつくることができるのが特徴です。
――都市部という制限のある土地でも、これだけのダイナミックで気持ちいい空間をつくれるのは、最新のテクノロジーがあってのことなのですね。
掘炬燵のある和室で寛ぎながら、建築からインテリアのことまで話がはずみました
――『駒沢第一展示場』は、DPGの提案する新しいスタイルの可能性を存分に感じられる、見応えたっぷりの展示場でした。今までにないスタイルの家をお望みの方には、ぜひ一度訪れていただきたいと思います。本日は、どうもありがとうございました!
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駒沢第一展示場│住友林業