既婚女性はもう相手にスペックは求めない、
代わりに子育てや仕事への協力度を重視
求めるのはスペックの高さじゃなくて「精神的な繋がり」
今年の夏、子育て中の既婚者たちの間では「家事ハラスメント」が話題となり、メディアや企業を巻き込んだ大論争となった。旭化成ホームズ「共働き家族研究所」が発表した「夫の約7割が『妻の家事ハラ』を経験している」というキャンペーンに、世間の妻たち、家事を普通にやってのける夫たちから鋭い批判が押し寄せたのだ。この論争のとても興味深いところは、男性側に被害者意識を持ち出してきたところにあった。これまでの社会文脈では、(大げさであるとは百も承知で)女性が「加害者」となり男性が「被害者」となるようなことはまずなかった。なのになぜこんな逆転が起こり、社会現象にまでなったのか。それは、共働き家庭の増加や保育需要の高まりにも見られるように、かつて一部の人々が懸命に叫んだ「女性の労働参加」が現実のものとして進んだ結果、家庭内で夫婦が育児家事労働を共有するケースが驚くほど「フツーのこと」になったからだ。
このような社会で、精神的自立性を持った既婚女性が相手に求めるものは、スペックではなく、家事や育児の協力度、仕事への理解であるという調査結果は納得がいく。
お互いに求める相手像は「ソウルメイト」
男女がお互いに求めるもの、それはソウルメイト
彼らは相手に「協力」や「理解」や「思いやり」や「ユーモア」を求め始めた。つまりは理想の絶対カレシ/カノジョなんかじゃない、ソウルメイトを求め始めたのだが、それは全く不思議なことじゃない。夫婦とは人生というプロジェクトを一緒にやり遂げるチームだからだ。
女が求めるのは「理解」。「論理的じゃない感情的な女の話を聞くのは苦痛」だと苦々しく言い捨てる男に、女は「解決して欲しいんじゃなくて、話を聞いて欲しいって言ってるんだけど!」と憤まんやるかたない。
男が求めるのは「ユーモア」。「茶化して、まともに取り合わないなんて女を馬鹿にしているんじゃないの!?」と憤まんやるかたない女に、男は「イライラと不機嫌をぶつけてくるのではなくて、もっとユーモアを持って優しく接して欲しい」と本音をのぞかせる。
平行線になりがちな男女の会話。でも、偶然にというかやはりというべきか、求めているのは理解でありユーモアであり、つまりはコミュニケーションであることがあぶり出された。それをほぐすようなキーワードを、この調査は提示してくれたような気がする。
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