世界初の睡眠改善効果を発見
日本酒をつくる酵母に、睡眠改善効果があることが分かりました
そしてついに、ある種の清酒酵母に睡眠の質を改善する効果があることを、世界で初めて発見しました。
清酒酵母というのは、日本酒をつくるときに用いられる酵母です。日本の食文化の中で古くから親しまれてきた清酒酵母に、睡眠を良くする力があったのです。
清酒酵母は深い眠りを増やす
清酒酵母には、深い眠りを増やす作用があります
アデノシンA2A受容体を持つ細胞に、清酒酵母やビール酵母、パン酵母、水を作用させました。ビール酵母とパン酵母では、アデノシンA2A受容体の活性化レベルは水と同じくらいでした。しかし、清酒酵母では水と比べて、アデノシンA2A受容体の活性化レベルが明らかに高くなりました。
脳波の測定でも、清酒酵母をとると深い睡眠が増えることがわかりました。
脳波で見られる睡眠の深さの指標の一つに、「第1周期デルタパワー値」というものがあります。清酒酵母をとったグループはとらなかったグループと比べて、この値が明らかに大きくなることが確かめられました。
これらのことから、清酒酵母には深い眠りを増やすことがわかったのです。
清酒酵母でスッキリ目覚められる
清酒酵母をのむと、目覚めもスッキリします
清酒酵母をとると、深い眠りが増えて疲労も回復しやすいので、睡眠に対する満足度も高くなります。眠る前に清酒酵母をとったグループは、とらなかったグループに比べて、OSA睡眠調査票(主観的な睡眠感の評価テスト)で、起床時の眠気が明らかに少なく、起床時の疲労感も少ない傾向にあることがわかりました。
いろいろな実験で、睡眠改善の効果が明らかになった清酒酵母。睡眠の質を良くしたいと思っている人には、うれしい発見ですね。
【関連サイト】
眠りの科学研究室 研究ストーリー1
日本酒・ビール・ワイン…睡眠の質を向上させるのは?