地下宮殿を何百年もの間、守ったもの
地下宮殿には、このように所々まだ発掘されていないところが残っている
もともと地上にあった部分がどうして地中に埋もれてしまったのか。そう不思議に思ったのではないでしょうか?長い年月の中で地盤沈下の影響を受けたことが原因だとも言われていますが、一番の原因は人!
ここは中世には倉庫やワインやオリーブオイルを作るための作業場として使用されていましたが、人口が増えるにつれゴミも増えるように……。現代人と同じように、ゴミの処分に頭を悩ませた住人たちは、なんと地下スペースをゴミ集積場所として利用するようになりました。ゴミ溜めとなったこの場所には中に人が入ることはなく、遺跡が破壊されることもありませんでした。ゴミでいっぱいとなった地下はぎゅうぎゅうに詰まったゴミのおかげで崩れ去ることはありませんでしたが、人々には忘れ去られ、時が流れてゆきました。
ローマ時代の水道管
何となく見学するだけでは見過ごしそうな点ですが、以上のような逸話を頭の片隅に置きながら見学すると、一層興味深く地下宮殿の散策ができそうです。
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■Podrumi(宮殿の地下)
開館時間:4月 9:00~19:00、5月 8:30~20:00、6~9月 8:30~21:00、10月 8:30~20:00、11月~3月 9:00~17:00(日曜日は9:00~14:00)
※1月1日、12月25日、イースター(移動祝祭日)は閉館
入場料:40クーナ