東京・神奈川・千葉・埼玉に住む/23区北[豊島・板橋・北]

雑司が谷、都心近くの静かな歴史と寺社の街(2ページ目)

池袋駅東口からほんの数百m、雑司ヶ谷(豊島区)は戦災で被害を受けなかったこともあり、古い街並み、寺社が残る街。東京メトロ副都心線の開業で便利になり、豊島区役所も近くに移転してくる予定です。

中川 寛子

執筆者:中川 寛子

住みやすい街選び(首都圏)ガイド


大規模な物件は期待薄、
区役所移転で街並みにも変化

明治通り

鬼子母神裏手の商店街を抜けたところが明治通りで、まっすぐ行けば池袋駅(クリックで拡大)

このエリアで住宅を探す際に覚えておきたいことが何点か。まず、駅から10分ちょっと歩くと池袋や目白、東京メトロ有楽町線東池袋など他の駅が利用できるため、駅から遠い立地がなく、そのため、家賃もさほど下がらないエリアです。

 
細い道

エリア内には細い道も多く、双方向通行が難しそうな場所もある(クリックで拡大)

また、古くから観光地だったなど歴史のある街で、区画の小さな場所が多く、それほど大きな建物が建ちにくい場所。過去から現在までマンションの供給される場所はかなり限定されており、通り沿いあるいはもともと何か、大きな建物があった場所などしかありません。現在も東池袋、目白などでの供給はあるものの、雑司が谷駅が最寄りという物件はなく、今後も小規模なもの以外は期待できません。

 
もうひとつ、一丁目、二丁目の東側は文京区と接しており、道一方隔てて文京区となると分譲価格はやや高めに。イメージの違いは大きいようです。

 

住宅街の様子

エリア内には高い建物が少なく、東池袋方面を見ると違いが明らか(クリックで拡大)

では物件種別ごとに見ていきましょう。まず、マンションでは新築は前述の通り。中古では築40年を超すような物件もあり、60平米で2000万円台。築30年台になると同じ広さで3000万円から4000万円。古くても都心近くですから、あまり安くはありません。さらに20年台だと数千万円以上ということも。このエリアでは100平米超の物件もあり、そのくらいの広さになると古くても1億円を超すケースもあります。

 
一戸建ての広告

新築建売一戸建ての広告。1棟から数棟までのあまり大きくない現場が多い(クリックで拡大)

一戸建ては建築条件付きの土地で70平米前後が5000万円前後から。新築建売一戸建ては7000万円くらいが目安です。他のエリアではマンションの供給が少なくても一戸建ては数があるものですが、このエリアでは一戸建てもそれほど多くはありません。

 
アパート

路地にはアパートも多いが、それほど極端に古い物件が多いわけではない(クリックで拡大)

賃貸はワンルームマンションで7万円台後半~、2DKで12万円~というところ。古いアパートも残ってはいますが、だんだん建替えが進んでおり、また、長く居住している人も多いため、あまり数はありません。賃料はワンルームで6万円台~です。

 
新しい豊島区役所

左側、建設中が豊島区役所。上階はマンションとなっており、即日完売で話題になった(クリックで拡大)

古い街並み、路地が残る街ながら、ところどころには新しい感覚の書店や店も増えつつある雑司が谷。今後、区役所の移転、東池袋エリアでのマンション建設などの影響を受けることは必至ですが、できることなら防災面の不安を払拭しつつも、今の雰囲気を残した街づくりが行われることを望みたいところです。

 



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