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被虐待児症候群・児童虐待の種類と対策(2ページ目)

新聞の社会面で見られることも多い被虐待児症候群・児童虐待。社会問題化しており、年々増加傾向です。虐待には様々な種類があり、それぞれに合った対策が必要です。また、国民は虐待の事実があれば、法律的に通報しなければいけません。そのためにも虐待について知っておく必要があります。

清益 功浩

執筆者:清益 功浩

医師 / 家庭の医学ガイド

児童虐待防止法と児童福祉法に国民に対して義務が決められています。

児童虐待防止法

以下、児童虐待防止法の抜粋ですが、
第三条  何人も、児童に対し、虐待をしてはならない。
第五条  学校、児童福祉施設、病院その他児童の福祉に業務上関係のある団体及び学校の教職員、児童福祉施設の職員、医師、保健師、弁護士その他児童の福祉に職務上関係のある者は、児童虐待を発見しやすい立場にあることを自覚し、児童虐待の早期発見に努めなければならない。
第六条  児童虐待を受けたと思われる児童を発見した者は、速やかに、これを市町村、都道府県の設置する福祉事務所若しくは児童相談所又は児童委員を介して市町村、都道府県の設置する福祉事務所若しくは児童相談所に通告しなければならない。
第6条にあるように、発見者は速やかに福祉事務所若しくは児童相談所に虐待の事実を通告しないといけない義務があります。

児童福祉法

以下、児童福祉法の抜粋ですが、
第一条  すべて国民は、児童が心身ともに健やかに生まれ、且つ、育成されるよう努めなければならない。
すべて児童は、ひとしくその生活を保障され、愛護されなければならない。
第二条  国及び地方公共団体は、児童の保護者とともに、児童を心身ともに健やかに育成する責任を負う。
第二十五条  要保護児童を発見した者は、これを市町村、都道府県の設置する福祉事務所若しくは児童相談所又は児童委員を介して市町村、都道府県の設置する福祉事務所若しくは児童相談所に通告しなければならない。ただし、罪を犯した満十四歳以上の児童については、この限りでない。この場合においては、これを家庭裁判所に通告しなければならない。
第25条にもあるように、保護の必要な児童について、福祉事務所若しくは児童相談所に虐待の事実を通告しないといけない義務があります。

近所ですと、なかなか通告しにくいかもしれませんが、法律に従って、粛々と行うのが望ましいと思われます。

次のページで被虐待児症候群・児童虐待の発見のポイントについて説明します。
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