アウトドア/アウトドア関連情報

SEA TO SUMMIT~人力で海から山頂へ(4ページ目)

「SEA TO SUMMIT」とは、カヤック、自転車、登山の3種目で海から山頂を目指す、アウトドアメーカー「モンベル」主催の環境スポーツイベント。開催地によって難易度が異なり、なんと子どもやペットを連れて参加できる大会もあるんです。9月に行われた奥河内大会の体験レポート。

渡部 郁子

執筆者:渡部 郁子

アウトドアガイド


奥河内大会の岩湧山

奥河内大会のゴールは標高897メートル、岩湧山山頂。


岩湧山の標準コースタイムは2時間。果たして子どもを背負って時間内にたどり着けるのか……。このあたりで少し気持ちに焦りが出てきましたが、焦れば足を踏み外したり余計なケガをしてしまうことにもつながるので。まあ時間内にゴールできなくてもいいか、と開き直ってマイペースで進みます。

ベビーキャリーを背負って、山頂へ。

ベビーキャリーを背負って、山頂へ。

岩湧山の登山道は、階段が多く整備されています。岩陰から湧き出す天然水でのどを潤し、杉林のフィトンチッドの香りで体中を満たせば、登山の疲れを感じることもありません。登り始めてすぐに、戻ってくるご夫婦に遭遇。早い!そこから多くの人たちとすれ違うたびに「おかえりなさい」「がんばって」と声をかけあいながら、その声に、一歩一歩足を進める力をいただきました。

カヤックと自転車のあとの、登山。私は自転車を体験していないにしても、すでに2時間以上競技に参加しているわけで、それからの登山となると、やはり思っていた以上に足が疲れているのを感じました。「ああ、そうか。燃料切れなのか。」と気づいて、おにぎりをほおばったところで、少し復活。

登山道の数ヶ所にスタッフが待機して、ゼッケン番号の確認を行っています。ほとんどのポイントで「最終登山者が通過しました」の声を聞きながら登ること1時間。高圧鉄塔とススキの群生地が見えてきました。「やった、もうすぐ到着かも」はやる気持ちを抑えて前に進みますが、まだ一向にゴールは見えません。この時点でまだ登山の半分だと気づいたのは、ススキの草原が終わり、さらに森林の奥へと登山道が続いていたからです。

ベビーキャリーで息子もゴキゲン

ベビーキャリーで息子もゴキゲン

登り始めて最初のうちはベビーキャリアの上から「まつぼっくり取って」「どんぐり拾って」と森を楽しんでいた息子が、少し静かになりました。いつもだとそろそろお昼寝の時間。眠いのかな、と思って顔を見たら、ちょっと寒そうな様子。登山中の私たちには汗をかく陽気でも、ベビーキャリアに乗っている子どもはけっこう冷えていることがあります。上着を着せて、登山後半戦へと進みました。

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