SEA TO SUMMITとは?
カヤック、自転車、登山をセットで楽しめます
「SEA TO SUMMIT」はそもそもレースではありません。モンベルグループ代表の辰野勇氏の言葉を借りれば、「人力だけで海から頂上を目指し、大自然を全身で感じながら汗をかき、人と自然のかかわり方のあるべき姿を改めて考える大会」です。
カラフルなカヤックがすらり
「家族でも出場できますよ。奥河内大会は入門コースですから。」という広報担当者さんの言葉を聞き、「親子でカヤックに乗れたら楽しそうだなあ」なんて軽い気持ちで、「All About取材チーム」を結成。大阪府河内長野市で行われた「SEA TO SUMMIT奥河内大会」に、私、渡部郁子は2歳の息子とカメラ担当の夫を連れてファミリーで参加してきました。
スタート地点でチーム写真をパチリ
奥河内大会の特徴
ワンちゃんも大喜び
ちなみに、参加資格は中学生からですから、2歳の息子も正式には参加できませんので「荷物扱い」です。でもそれでも「危ないから一緒には無理です」と言われないことが、何よりも嬉しく思いました。カヤックではひざの間に座り、登山中はベビーキャリアに乗せました。
初日は「環境シンポジウム」に参加
SEA TO SUMMITは2日間の日程です。1日目の昼頃に受付を済ませ、シンポジウム会場へ向かいます。どの大会にも初日に「環境シンポジウム」が用意されています。環境問題に取り組む有識者を招いての基調講演、参加ゲストの方を交えてのパネルディスカッションが行われるのです。畠山重篤さんによる基調講演
奥河内大会では、NPO法人「森は海の恋人」理事長の畠山重篤さんが登場し、牡蠣、帆立の養殖のために川の上流に植樹を行っている活動の理由について、京都大学で講演している内容をお聞きすることができました。牡蠣、帆立の養殖に、なぜ植樹が必要なのか。それは、牡蠣や帆立のえさとなるプランクトンのことを考えたとき、森が重要な役割を果たすからです。環境問題を考えるとき、海のことだけを考えても山のことだけを考えても、そこには限界があります。海と山、そして里も含めた包括的な検討をしなければ、解決にはたどり着けません。そのため、畠山さんは10年以上前から川の上流に植樹を行っているのだそうです。
畠山さんの基調講演のあとは、ゲストの方々とパネルディスカッション。今大会では、講談師の神田山陽さん、タレントの水野裕子さんが登場し、自身が取り組んでいる活動のことや、翌日に控えたレースへの想いを熱く語りました。
パネルディスカッションの様子