雷門に向かい左に本店、右に支店-雷門通りのそば店「尾張屋」
東京スカイツリーにも近く、日本中・世界中から日々観光客が訪れる浅草。そんな浅草観光の起点となるのは、やはり雷門でしょうか。大きな赤い提灯の前を横切る雷門通りには、いつも人があふれかえっています。そんな雷門通りに面した場所に、そば店「尾張屋」があります。雷門に向かって左側(田原町方面)に本店、向かって右側(隅田川方面)に支店があります。以前こちらで紹介したうなぎ店「やっこ」に近い立地ですね。
創業は1870年(明治3年)
東京最古の寺である浅草寺。参詣客が途絶えないこの浅草エリアは江戸時代、最も繁華な街として栄えていたと伝えられています。尾張屋の創業は明治3年のこと。江戸から明治に変わった頃のことですが、にぎわいある街で開業したことは想像できます。そんな同店が営業をスタートさせた1870年とはどんな時代背景だったのでしょうか……。東京では散髪が流行、そして庶民の帯刀が禁止され、日本初の靴工場が誕生するといった史実があります。ちょんまげや刀は過去のもの、そして草履や下駄の文化から靴へ……大きな時代の変化のタイミングですね。世界遺産の富岡製紙場の設立発布もこの年のこと。近代化に向けて歩みはじめた日本とともに、尾張屋もその歩みを始めています。
では、浅草エリアで人気の老舗そば店へと参りましょう。