雑誌の表紙に描かれた「絵」
西武さんの「絵」は雑誌やウェブサイトでも見ることができます。雑誌「Web Designing」表紙
メールなどでの依頼や打ち合わせを通して、下書きを編集部や企業に提出し、修正や確認の指示をもらって、本番の絵の制作に取り掛かるのだそう。
増える「絵」の需要
西武さんの「絵」は雑誌やウェブサイト以外でも、見ることができます。「ファッションブランドからの依頼で、僕の描いた絵が布地にプリントされました。このように、絵を発表する場の種類は増えています」(西武さん)。
そう言えば、世の中に出回っている衣服(アパレル)や雑貨を見ていると、シンプルさを求めた2000年代を経て、最近は少しでも気持ちをアップさせようと色や形を取り入れたものが増えている気がします。
「音楽であれば『ライブ』と『デジタルデータ』という関係性が成り立ちます。いま、絵も同じ状況が起きています。『ライブ』のように現実空間、つまり美術館やギャラリーで絵を発表することもあります。かたや『データ』でつくった絵が、雑誌の表紙や布地のプリントにつかわれているのです」(西武さん)
「絵」とひとことで言っても、パソコン上で絵を描く人もいれば、ペンや色鉛筆と紙で絵を起こす人もいます。いろいろな形やサイズ、画材、モチーフ、色など、それぞれの魅力はそれぞれあります。いろいろな場所で見ることができる「絵」に、これからもう少し注目してみませんか。ただの「挿絵」のような絵でも何かを受け取ることができるかもしれませんし、「抽象的な絵」からもあなただけにしか感じられない何かがあるかもしれません。ぜひ鑑賞力を鍛えながら、「絵」ってなんだろう、と考えてみてほしいものです。
西武アキラさんの展覧会情報
■大阪のギャラリー「ondo」で2014年12月4~26日まで個展をします。
http://ondo-info.net
■2015年にパリで行われるフェスティバル「Fête du graphisme」に、CHOJIN CLUBとして参加します。
http://www.fetedugraphisme.org