別荘・リゾートマンション/ビーチエリアの別荘・リゾートマンション

根強い人気! 鎌倉の住宅事情トレンドを探る(2ページ目)

多くの観光客を集める鎌倉は都心に通えるリゾート地としても注目のエリア。TVドラマの舞台として取り上げられることもあり、緑濃く風情ある鎌倉にあこがれる人は多いようです。今回はそんな鎌倉の住宅事情を取材しました。

平野 ゆかり

執筆者:平野 ゆかり

別荘・リゾートマンションガイド

キーワードはシェアとリノベーションとスケルトン

由比ヶ浜海岸

由比ガ浜の海水浴場。海の家は8月いっぱいで終了。浜辺は片づけ作業の真っ最中でしたが、海で遊ぶ人たちは大勢います


都会のような密集感がなく、かといって田舎でなく文化や暮らしに対するこだわりが強い鎌倉。海に近いし、緑も豊か。都会に暮らす30代~40代が、通勤に時間はかかっても、週末に自分らしい暮らしをしたい、日常生活を充実したものにしたいと考えたときに、古家は注目度が高くなります。

「限られた予算で、自分たちの生活を満足するために、今は古い大きな家のシェアや古家のリノベーションが増えています」とエンジョイワークスの福田さん。最近、都内でも中古マンションのリノベーションが増えていますが、鎌倉の場合は一戸建てのリノベーション。自分の手で自分のしたいように変えたいと、DIYに挑戦する人もいるそうです。

スケルトンハウス

エンジョイワークスプロデュースによるスケルトンハウス。外観はシンプルなBOX型

「ただ、古家のリノベーションは人気ですが、一方でリスクもあります。例えば、状態によっては修繕コストが予想以上に膨らんだり、購入後に再利用不可となる事態も起こりうるということです」とのこと。スクラップ&ビルドを繰り返している現状が物語るように、今の古家には優良な中古住宅は少ないようです。そこでエンジョイワークスでは、50年後の優良中古ストックを今からつくるというコンセプトで、木造住宅であっても「スケルトン(躯体)」と「インフィル(間仕切りや内装)」にわけたカタチの家づくりを提案しています。このことにより、施主の家づくりに対するコミットメントがより強くなり、満足度が高くかつ透明性の高い家をつくることができるのです。

スケルトン内観

スケルトンハウスの2階。室内は、間仕切りなしの大きな空間のまま

頑強な構造を持った躯体と、居住する人(場合によっては世代は変わっても)がライフステージの変化に応じて好きなように作っていける可変性を大切にした新しい家づくりのスタイルである「スケルトンハウス」。リノベーションも新築も同等に検討のテーブルにのせて相談できるのが、この会社の特徴になっています。


9月に終了したTV番組「テラスハウス」も、別荘をシェアハウスとして利用するカタチになりましたが、シェアハウスは基本シングル向き。家族でセカンド利用には似合いません。一方短期間のリゾートを楽しむなら、バケーションレンタルを使うという方法もあります。別荘などで使わない期間が多いことを利用して、一週間単位で貸す施設で、最近は鎌倉や葉山で広がりつつあるようです。料金はハイクラスの物件ではハイシーズンで、1週間で40万円~50万円くらい。貸別荘感覚でウェディングやパーティーなどに使うことができます。

すでに鎌倉に住む30代~40代の人たちは、通勤時間が負担でないのが前提でもあり、フレックス系、クリエィティブ系が多いようです。最近は、鎌倉で仕事をしたい、お店を出したいと考える人も増えているとのこと。「鎌倉にはIT関連企業も集まりつつあり、カマコンバレーなる呼び名も登場しています」。新しいウェーブが湘南に生まれているのです。

「若い人が増え、その若い人がみんな楽しそうな顔をしているっていわれるんですよ。好きなことをしているので、疲れていないんです」と福田さん自身も楽しそう。その言葉が鎌倉に住むということの魅力を表しているようです。

  • 前のページへ
  • 1
  • 2
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます