「疲れた」と言わない
会社でちょっと大変な仕事をした後に、「疲れた?」と聞いてみてください。たとえば飛び込み営業100件とか、名刺を200枚集めてくる、という仕事の後で。どういう返事が返ってくるかによって、その人の将来性がわかるそうです。私の知人で営業代行の会社を経営している人がいます。彼は3年で自社ビルを建てたほどの辣腕ですが、彼は、
『そこで「疲れた」と言うヤツはだめだ』
というのです。
なぜかと聞くと、
『そもそも疲れる仕事だということは上司もわかって言っている。そもそも上司が発する「疲れたろう」という言葉は、「いえ、大丈夫です!」という返事が欲しくて言っている言葉なんだ。
そういう上司の気持ちを想像できず、「はい、疲れました」なんて言うヤツは、同情してほしいだけの甘ったれだ。上司や周りから、「すまんな」とか、「大丈夫?」とか慰めて欲しいだけだ。そんなヤツの将来を期待できるだろうか?』
というわけです。何気ない会話の中にも、その人の気概が透けて見えるということでしょう。
「なんでもいい」と言わない
知人の経営者に言われたことなのですが、目上の人から食事を誘われて、「何が食べたい?」と聞かれたときに、「なんでもいいです」という人は、かわいげがなく映るのだそうです。その理由は、「料理や店が何でもいいということは、自分との食事もどうでもいいと思っている」「考えて決めることから逃げている」というふうに映るからだそうです。
私もよくやってしまうことだけに、ちょっとバツの悪い思いをしました。
もちろん、かといって、「ラーメンがいい」などと、自分の欲求をストレートに出してもいけない、というのです。
なぜなら、誘うほうも好みというものがあるし、あらかじめ頭の中で店をいくつかピックアップしていることが多いからだそうです。
そこで、「そうですね、和食なんていかがでしょうか」とか、「好き嫌いはありませんので、もしお薦めのお店があればお願いします」というふうに、選択の幅を広くとって探りを入れるべきだ、というのが彼のアドバイスでした。
そういえば、女性をデートに誘うとき、「何が食べたい?」と聞いて「何でもいい」という返事ほど困るものはありません。
「じゃあ、カレーにしよう」と言おうものなら、「なんでカレーなの~~~~!?」と言われてしまいます。
なぜならこのセリフは、「私の好みを汲み取り、センスのいいところに連れて行け」という、女性からのメッセージだからです。
「忙しい」を理由にしない
しばらく連絡を途絶えさせてしまったときの言い訳として、「すみません、ちょっと忙しくて・・・」という言葉を使ったことがある人も多いのではないでしょうか。私もそのひとりです。
しかし先日、ある著者仲間と話していたとき、彼女からこう言われました。
『忙しいを理由にすると、相手のことを優先順位が低いと言っているようなもの。自分の都合のいいときだけ連絡して来る自己中心的な人、と思われることもある。
確かに仕事の関係ならその通りだけど、あからさまに言っては相手の気分を害してしまう。だからそういうときは、「もっと早くにご連絡すべきところを、ご無沙汰してしまって、大変申し訳ございませんでした」とメールするといい。』
なるほど、最初から自己反省の気持ちを表現しているから、相手からは共感されこそすれ、反感を買うことはないそうなのです。私も反省・・・。
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