チャレンジャーな息子と厳しい父の感動作!
『遠い空の向こうに』(1999年度作品)1957年、ホーマー(ジェイク・ギレンホール)はソ連の人工衛星スプートニクに衝撃を受け、自分もロケットを飛ばす夢を見ます。彼は仲間を集めてロケットボーイズを結成、ロケット作りに励みますが、そんな彼の行動を炭鉱で働く父は理解できず……という、元NASAのロケットエンジニアのホーマー・H・ヒッカムJrの自伝を基にした青春映画です。
理数系の息子の壮大な夢を理解できないガテン系の親父。見てる世界がまったく違い、特に汗を流して体を張って働く事に生きがいを見出してきた父にとって「ロケットを飛ばすだぁ?」という感じでしょう。そんな父と息子の思いは平行線。
しかし、そんなときに起こったトラブルで息子は父の生き様に触れて理解を示すのです。それは決して幸福なきっかけではないけれど、胸にグっときます。また、それがあったからこそ、ロケット作りに改めてチャレンジするとき、父も理解を示すんですよね。息子が父を理解するとき、それはやっぱり父の生き様を見たときなのだということがよくわかります。
監督: ジョー・ジョンストン 出演:ジェイク・ギレンホール、クリス・クーパー、ローラ・ダーン、クリス・オーウェンほか
『リトル・ダンサー』(2000年度作品)
ストライキの最中のイングランドの炭鉱町を舞台に、バレエダンサーに憧れる少年ビリー(ジェイミー・ベル)の成長を描いた物語。ビリーはボクシングを習っているふりして、父に内緒でバレエを習い始めてしまいます。ビリーはバレエの才能を伸ばしていきますが、ボクシングに行っていないことが父にバレてしまい……。
「男のくせにバレエなんて」と怒っていた父親がビリーのバレエの才能に気付き、「名門バレエ学校へ行かせたい、息子の才能を伸ばしたい!」と、そのための金を稼ごうと、ストライキ中に炭鉱仲間を裏切るシーンは胸が張り裂けそうになります。息子が才能を開花させ、人生を懸けられる何かを見つけることが親の喜びであり、そのためなら親はどんなことでもするのですね。そんな父の熱い思いに号泣です。
監督:スティーヴン・ダルドリー 出演:ジェイミー・ベル、ジュリー・ウォルターズ、ゲイリー・ルイス、ジェイミー・ドレイヴンほか
>次は父と息子の関係をファンタジーの世界で描いた映画。あの有名SFも!