マンション管理士試験/マンション管理士の試験・勉強法

重要論点と求められるレベル3 建築設備(2ページ目)

マンション管理士試験で、管理の実務経験に乏しい事務系の受験者が苦労しがちなのが、建築設備分野です。都市計画法、建築基準法などの関連法規から、給排水・消防などの各設備知識、建物調査診断や修繕の方法まで幅広く、かつ奥が深いのが特徴です。ただ、高得点を狙うあまり深追いするのはお奨めしません。頻出テーマを中心に学習を進めて、7割以上の得点を目指して準備しましょう。

村上 智史

執筆者:村上 智史

マンション管理士ガイド


過去問で難易度をチェック!

(1) 建築基準法に関する出題 【平成25年度】

建築基準法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

1 準防火地域内にある共同住宅に高さ4mの看板を設ける場合には、その主要な部分を不燃材料で造り、またはおおわねばならない。

2 準防火地域内にある地階を除く階数が4で延べ面積が1,200m2の共同住宅は、耐火建築物としなければならない。

3 防火地域内にある共同住宅で、外壁が耐火構造のものについては、その外壁を隣地境界線に接して設けることができる。

4 防火地域及び準防火地域にわたる共同住宅が、防火地域外において防火壁で区画されている場合においては、その防火壁外の部分については、準防火地域内の建築物に関する規定を適用する。
【解答】
 1 誤り  準防火地域に、このような規定はない。

2 正しい 準防火地域においては、地階を除く階数が4以上または延べ面積が1,500m2を超える建築物は耐火建築物としなければならない。

3 正しい 防火地域または準防火地域内では、外壁が耐火構造のものについては、その外壁を隣地境界線に接して設けることができる。

4 正しい 建築物が防火地域と準防火地域にわたる場合、その全部ついて防火地域内の建築物に関する規定を適用する。ただし、建築物が防火地域外において防火壁で区画されている場合においては、その防火壁外の部分については、準防火地域内の規定を適用する。

したがって、正解は「1」です。

(2) マンションの設備に関する出題 【平成25年度】

マンションの設備に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。

1 土中埋設の白ガス管(亜鉛メッキ鋼管)が腐食したため、ポリエチレン管に交換した。

2 高圧洗浄法による排水管の清掃は、排水管内にノズルを挿入し、高圧水をノズルから噴射して付着物を除去する。

3 受水槽の有効容量は、一般にマンション全体の一日の使用水量の5分の1程度に設定する。  

4 居室のシックハウス対策として、換気回数が、1時間当たり0.5回以上の機械換気設備を設置する。  
【解答】
1 適切 白ガス管は経年とともに錆が生じやすいので、現在使用されていない。

2 適切 高圧水をノズルから噴射して管内の付着物等を除去する。

3 不適切 受水槽の有効容量は、一日の使用量の2分の1程度に設定する。 

4 適切 住居の居室では、換気回数が1時間当たり0.5以上になるよう機械換気設備の設置が必要である。 

したがって、正解は「3」です。

いかがでしたか?この分野は暗記科目の色彩が強く、基本的に知ってるかどうかで勝負が決まってしまいます。

基本書をひととおり理解したら、過去問で学習した論点を含めて重要事項をノートに整理しておき、試験直前期に集中して暗記するのがもっとも効果的だと思います。  

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