5.0L V8スーパーチャージャーの実力は?
550ps/680Nmを誇るV8 5.0Lスーパーチャージャーを積む「F-TYPE R Coupe」は、同じモデルとは思えないほどの圧倒的な大トルクが印象的で、乗り味は洗練されているが、路面によってはタイヤが取られるほどだ。しかし、580ps/680Nmのハイパワーと前255/35ZR20、後295/30ZR20というタイヤの実力の一端でも公道では伺い知るのは難しかったし、真価を見極めるにはサーキットでしかも相応の腕が必要だろう。
都心での試乗会で30分ほどのちょい乗りして分かったのは、3.0LのV6よりも当然ながらフロントが重く、コーナーでのノーズの入り方がワンテンポ遅くなる感じや、より路面からのダイレクト感が増し、突き上げもそれなりに大きくなる点など。
また、コンバーチブル仕様も乗り比べて見たが、ボディの剛性感は明らかに違い、オープントップという見た目もあってクーペよりもゆったりと(気分だけでも)走れる気がする。
ピュアスポーツそのもののクーペを選ぶも良し、ときにはオープンエアも楽しめるコンバーチブルを選んでも後悔はしないはずで、グレード選択によってもガラリと変わる、その魅力の幅の広さもFタイプの非凡なところであることは確認できた。