【不動産売買ワンポイントアドバイス No.049】

分譲地内にある雨水調整池

調整池は雨水の氾濫から住宅地を守るたいへん重要な施設


開発分譲地などでは、その一画に調整池(ちょうせいち、ちょうせいいけ)が設けられている場合があります。これは大雨のときに雨水を一時的に貯留し、少しずつ下流へ排出することで河川の氾濫を防ぐための施設です。「雨水調整池」と呼ばれることも多いでしょう。

宅地開発によってそれまでの森林が失われたりアスファルト舗装部分が増えたりすることで、雨水が地中に浸透しづらくなるほか、集中豪雨や近年増えてきた局地的豪雨では下水道の処理能力を超えることも少なくありません。

そのため「雨水調整池」は住宅地にとって、たいへん重要な施設です。調整池に面した住宅であれば、日照が守られやすいといったメリットもあります。

同じような言葉に「調節池(地)」「遊水池」などもあります。「調整池」は暫定施設、「調節池」は恒久施設とする区分もあるようですが、あまり厳密には使い分けられていないでしょう。

また、「調整池」は河川流入前の滞留施設、「遊水池」は増水した河川の水を一時的に流す施設とされますが、それが造られた年代によっても違うようです。

自治体や地域によって異なるかもしれませんが、現在の「雨水調整池」に相当する施設をその規模により、大きなものを「遊水池」、小さなものを「調整池」と呼び分けていた時期もあったようで、いまでも混用されているケースがあるでしょう。

用語の問題はさておき、ある程度の規模の雨水調整池であれば自治体へ移管されていることが多いものの、小規模な雨水調整池はもとの宅地開発業者がそのまま所有・管理しているような場合もあります。

いずれにしても管理状況をチェックすることは大切で、衛生上の問題が生じている場合、子どもが入り込めるような隙間がある場合などは十分に注意しなければなりません。

普段は水がないため雨水調整池を開放し、公園や運動場、地区の催しがある際の臨時駐車場などとして使われているケースもありますが、急な豪雨などのときには「もともと雨を貯めるための場所」であることをしっかりと意識することが大切です。

グラウンドなど施設の地下が雨水調整池となっている場合もあるでしょう。

また、以前には民間所有の既存調整池が埋め立てられ、新たに宅地として売られることも少なからずあったようですから、土地の過去の履歴にも注意が欠かせません。

さらに、雨水調整池は分譲地の一画だけでなく、民間のマンションの地下に造られている場合もあります。

そのようなマンションでは、雨水調整池の定期点検・清掃・管理がどのように実施されているのかを確認することが重要です。適切な管理が行なわれずに第三者へ損害を与えれば、マンションの区分所有者が責任を問われることもあるでしょう。


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