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1億2000万分の1の「笑っていいとも!」 その3(2ページ目)

「笑っていいとも!」から羽ばたいたタレントは数多いものの、突然ここからデビューとなると、当然ながらそうはいません。その代表格といえるのが、ミッチャンこと清水ミチコその人。何しろタレントなりたての時から見てる訳で、妙になれなれしい呼び方になってしまいますが、「いいとも」を盛り上げてくれた1人として、その活躍をしっかり思い起こしてみたいと思います。

広川 峯啓

執筆者:広川 峯啓

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テレビで見せた「ラジオの現場」

「いいとも」に話を戻しますと、清水ミチコが初登場したのは「おタモしみラジオショー」という、タイトル名も内容も、これまでの企画とは一味違うものでした。ラジオブースのようなこじんまりしたセットの中で、どことなくNHK的な堅苦しさを匂わせつつ、タモリとともに掛け合いを行うのです。とても公開番組でやる企画とは思えません(笑)が、いま振り返ってみると、珍しく作り込んだコーナーでした。とても普通の新人がこなせるものじゃありませんでした。

当初から桃井かおりや黒柳徹子のモノマネで客席を沸かせ、たちまち「女タモリ」というベタなキャッチフレーズを付けられたミッチャン。おそらくは、性格まで巧みに描写したモノマネという共通点に着目してのネーミングでしょうが、自分が好きなことしかやらないという強いポリシーが、2人の中に流れているのも確かです。

日ごろから、他人を評することの少ないタモリですが、珍しいことにこの当時、「清水ミチコに関する一考察」という文章を寄稿しています。この中で「芸の部分を広げると同時に、キャラクターも広げていき、それをリンクさせれば、今までにないものが生まれるだろう」とアドバイスをしてますが、これって、タモさん本人の自己評価でもあるような気がします。

「ポストいいとも」は清水ミチコで!!

こうして順調なテレビタレントデビューを果たした清水ミチコでしたが、実はその時点で既に妊娠中で、ほどなく産休に入るという波乱万丈の展開もありました。無事出産して番組に復帰してからも、芸風が変わることは一切なく、その直後にダウンタウン、ウッチャンナンチャンたちと共演した「夢であえたら」が大ヒットを記録して以降のことは、皆さんご存知のところ(Wikiにも記されてますし)。

冒頭で「いいとも」の復活について触れましたが、現実問題としてはタモリの復帰は難しいと充分に分かってはいます。そこで提案したいのですが、総合司会に清水ミチコというプランはいかがでしょうか? 番組の雰囲気はガラリと変わるでしょうが、根底に流れる一見いい加減に見えて実はかたくななポリシーは、しっかり受け継がれていくものと確信しています。

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