出費の「大枠」をつかみ「小枠」を考えておく
臨時出費というと「臨時だから予算はあいまいなのは当たり前」という人が多いのですが、これが失敗の始まりです。上限をしっかり決めておかないから、だらだら出費になりがちなのです。例えば旅行の例を取り上げてみます。最初からほぼ確定なのが、「交通費」「宿泊費」でしょう。たいていの場合、予約したり検索して金額が分かっていますから「行って、泊まって、帰って」がいくらかかるかはっきりします。しかし、旅行という臨時出費はこれに納まりません。
思いつくままあげてみても「ちょっと座ってお茶をした費用」「宿泊費に含まれない食費」「水族館等の施設の入館料」「缶ジュースやおかし(夜のお酒)代」「お土産代」などなどあっという間に1万円を超すことも珍しくらいません。
最初からこうした「臨時出費の未定予算」を頭の中に入れておくことが大切です。たとえば「交通費と宿泊費以外の予算は最大でも1.5万円」と見積もったら、お財布にはそれくらいの現金だけもち、旅行中はその範囲でやりくりするようにします。財布の中身をみれば旅行先で自分がいくらくらい予算オーバーかもすぐ確認できます。これなら臨時出費もコントロールしたうえで、楽しくお金を使うことができ安心です。
「大枠」としての合計予算と、「小枠」としてのあいまいな予算の両方を意識することで「だらだら出費」を避けることができるのです。
この夏の旅行などの際には「小枠」の臨時出費も意識してみてください。
臨時の出費は「楽しむ」と「締める」のバランスで楽しもう!
ちなみにこの「小枠」出費ですが、ぎりぎりと締めればいい、というものではありません。ちょっとゆとりをもって財布に現金を入れておくといいでしょう。例えば5000円多く財布には入れるが、5千円札一枚はたたんで奥のほうに入れておく、のようなやり方にしておくといざというとき安心ですよね。それに、せっかく臨時出費をして楽しい思い出作りをするわけですし、現地での偶然の出会い(素敵な地元名産品に出会って欲しくなったとか)があれば、そういう気持ちは大事にしてもいいと思います。
少なくとも、「予算オーバーしているけど、それはどこかで倹約して取り戻す」という気持ちがあれば単なるムダづかいではありません。ムダづかいというのは、本来どれくらい使うべきかも分からないままお金をずるずる使ってしまった状態であり、反省もしっかりされていない状態だからです。
臨時だからと無制限にならず、かといって、臨時だからと切り詰めすぎて本来の目的であるエンジョイが見失われることのないようにしたいものです。
おみやげひとつとっても、予算のイメージがあるとまたおみやげ選びが楽しくなるものです。「楽しむ」と「締める」のバランスを頭に入れながら夏を楽しんでみてください。