男性の育休取得率が上がらない

安倍政権では、成長戦略の1つとして「女性が輝く社会づくり」を掲げています。「輝く」という言葉の中には、人口減時代の労働力不足を補う一方で、少子化解消のために子どもも生んでもらって……ということのようです。

育休

本当はパパももっと一緒にいたいんだ

女性が家庭や子どもを持ちながら働き続けるには、家庭での男性の家事・育児への参加は必須です。このため政府は、「2020年までに男性の育休取得率13%」を目標として掲げています。

厚生労働省の調査では、2012年度に子どもが生まれ育休対象者となる会社員の中で実際に育休を取得した割合は女性が83.6%であったのに対し、男性はたったの1.89%でした。2010年度には1.38%と落ち込んでいたものが、2011年度には2.63%と倍増する動きがあった後でさらに上がると期待されていただけに、この落ち込みは驚きでした。

「なんちゃって育休」が主流

日本生命が2013年度の男性社員の育休取得率100%を達成したと報じられました。会社が100%取得を掲げ、実際に社員が取得したものです。同社の育休制度は最長で2年半休める仕組みになっていますが、男性の育休取得の実態としては、平均5.2日で最長でも16日でした。

日本生命の例に限らず、男性の育休は1カ月未満が8割強。多くは1週間程度で有給休暇の範囲で取る例が多く、「男も子育てに参加する」という趣旨と異なるイメージです。名目上は「取得」にカウントされるけれど、決して十分ではない育休の取り方を「なんちゃって育休」などと言うようです。数日でも育児に専念する時間があることは大事なことだとは思いますが。

育児休業給付金の拡大効果は?

少子化解消や男性の育休取得率を上げるため、ここ数年、育児休業給付金の対象や給付割合を拡大してきました。

妻が専業主婦でも利用できるようになって対象者を拡大しただけでなく、給付額も「子どもが1歳になるまで賃金の5割」となり、さらに2014年度からは、夫婦それぞれが「取得から半年間は2/3」となりました。妻1人で取れば、半年経過後は5割になります。

政府が考えているのは、共働きで育児休業給付金を最大にするため、夫婦が交代しながら半年ずつ育休をとる姿です。こうした夫婦が増えれば、「なんちゃって育休」ではなく、男性の育児参加は本物になっていくかもしれません。ただし、この効果がわかるのはもう少し後になります。