ドラマ/夏ドラマ情報

夏ドラマ概況:『HERO』は伝説を復活?それとも……(2ページ目)

夏ドラマの大本命、木村拓哉主演の『HERO』は初回は高視聴率でしたが、次の週は20%を切ってしまうと乱高下。その理由は?他の注目ドラマなど、夏ドラマを分析します。

黒田 昭彦

執筆者:黒田 昭彦

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修正に成功

定番、刑事・事件ものですがいよいよあきられたのか全体に不振。その中でトップは『ST 赤と白の捜査ファイル』(一話のみ放送の『金田一少年の事件簿N』を除く)。昨年放送された2時間スペシャルでは尖った雰囲気で、好き嫌いが分かれそうなドラマでした。特に赤城左門(藤原竜也)と青山翔(志田未来)はスペシャル版では人に謝ることができないウザいキャラでした。しかし連続ドラマ版はなんとか謝れるまでに成長するなど、全体に尖ったところが丸くなり、見やすくなっています。そうなると『ハンチョウ』『確証』『隠蔽捜査』などドラマ化作品多数の今野敏の原作だけに、内容面で安心して見ていられます。


巻き返しに期待

『若者たち2014』は夏ドラマプレビュー後編で「佐藤兄弟を中心に主要登場人物が現代の若者にはとてもみえません。東京スカイツリーは立っているけどこれは昭和か?としか思えません」と書きましたが、その後好転してきました。キーになるのはスタート当初は刑務所にいた次男・暁(瑛太)。彼が帰ってきたことで一家に波乱が起こり、家族の秘密が明らかになり長男・旭(妻夫木聡)が会社をクビになるなど変化が起きてきました。今後どうなるか注目です。

『おやじの背中』は第一話、岡田恵和脚本で田村正和・松たか子編は単発ドラマ時代の東芝日曜劇場を思わせるいいはなしでした。しかし第二話、坂元裕二脚本で役所広司・満島ひかり編はアニマル浜口・浜口京子父娘がモデルと思しきボクシングがテーマで、見る人を選ぶ難しい内容。
単発であるため週ごとにはげしく視聴率が変動のは仕方ありません。今後も予定調和にならない、意外な内容を期待したいと思います。

あと『家族狩り』と『ペテロの葬列』のTBS二作は低視聴率ですが、人間のダークな部分をリアルに描き、ガイド個人としてはおもしろく見ています。

遊びに行く人が多い夏、ドラマは低視聴率に苦しんでいます。しかし内容的にみるべきものも確かにあります。

視聴率グラフ

              視聴率グラフ


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