せっかくの“いいサイズ”、MTで楽しみたい
今回紹介するのは、2シリーズベースのMパフォーマンスモデル、M235iだ。2シリーズは、ハッチバックの1シリーズと車台を共有するノッチバッククーペで、従来は1シリーズクーペと呼ばれていた。“これぞ3シリーズ”、という手頃なサイズが魅力の、実にBMWらしい骨太のクーペである。基本的な仕様はM135iと同じである。3リッター直噴直6ターボエンジンの最高出力が+6psの326psとなっているが、450Nmという最大トルクとキープフラットな特性には変更がないうえ、車両重量もさほど変わらないので、おそらく、乗った印象はさほど変わらないだろう。つまり、かなりいい!
それよりも、個人的な期待は、6MTの設定があることだった。M135iにも本国仕様にはMTがあって、これがかなり良かったものだから、日本導入を期待していた。けれども結局、8ATの、しかも5ドアモデルだけの導入に終わっていた。単純な速さでは8ATでも十二分、いやむしろ速いかもしれないけれど、せっかく“いいサイズ”のスポーツカーが登場したのだ。いくばくかの速さや効率性よりも、やっぱり操る楽しみを取りたいというのが、運転好きのホンネじゃないだろうか。