コストパフォーマンスに優れた“M”
BMWの“M”に乗る。クルマ好きにとって、それはやはり特別なことだ。BMW M社のエキスパートたちが、エンジンはもちろんボディやシャシーなど、運動性能に関わるありとあらゆるパートを鍛えあげ、ときには専用設計を施して、作り上げた特別なBMW。通常ラインナップのスポーツドレスアップ仕様であるMスポーツと、本格スポーツ仕様のMモデルとの間には、エアロパーツとホイールデザインくらいの類似こそあれ、実際の性能差は“カタチは同じでも全く別のクルマ”と言えるくらいに大きかった。それゆえ、Mモデルは高価であり、だからこそ、みんな“M”に憧れる。
M3、M4、M5、X5M……。3シリーズ以上のラインナップにはたいていMモデルが用意されている一方で、1シリーズや2シリーズにはM1やM2の用意がない。あまり高価になってはブランドエントリーモデルの意味がなくなるけれども、入門用だからこそ“M”も欲しい。そんなニーズに応えるべく、BMWが出した結論は、“Mスポーツ”と“Mモデル”のあいだを埋める、どちらかといえばMモデル寄りのスペシャルグレード、“Mパフォーマンス”というシリーズの企画だった。
BMW M社によって、Mモデルほどには作り込まないにせよ、エンジンとシャシーに専用のチューニングが施され、ベースモデルに対して大幅に性能を引き上げたモデル。言わば“CPに優れたM”というわけで、すでにM135iが日本市場にも投入され、人気を博している。