女性にとっての本当の「働きやすさ」「活躍できる」とは?
「女性が働きやすい」企業とは、端的に言えば結婚/出産をしても安心して働き続けられる制度や環境が整っている企業です。制度でいえば育児休業制度や時間短縮勤務が用意されているかどうか、転勤の有無など。環境でいえば残業の量や育児休業からの復職率や、第二子以降を出産している人がどれくらいいるのかなどが挙げられます。では、もう一方の「女性が活躍できる」企業とはどんな企業でしょうか。活躍できるというと、女性がサポート役ではなく男性に負けずにバリバリ働いているといったイメージがあると思います。女性だからといって与えられる仕事に差があるのではなく、実力主義であるということです。指標の一つとしては、「役員や管理職への女性の登用率」で測ることができます。
ホワイトな企業・働き方とは?
働きやすさで選ぶのか、バリバリと仕事で活躍したいのか、どちらを選ぶかは人それぞれでしょう。しかし「働きやすい」という軸だけで選んだ結果、責任のある仕事を任されなかったり、女性というだけで男性よりも昇進スピードが遅い企業はまだまだ多いと思っておいたほうがいいです。もし「仕事にはやりがいがなければ」と考えている方であれば、ガイドとしては「活躍できる」の軸に重きを置くことをおすすめします。なぜなら、活き活きと働いて会社に価値を提供できる人材になれば、「働きやすさ」は自分で勝ち取ることが可能だからです。より制度・環境が充実した会社への転職はもちろん、「辞められたら困るでしょう?」と自分の望む働き方を勝ち取ることも不可能ではありません。それに、自らホワイトな働き方をつくる「起業」という選択肢だってあるのです。
ライフステージの節目に備えて、「自分の価値を高められるかどうか」で企業を選んでみてはいかがでしょうか。下記のサイトなどが参考になります。
経済産業省「平成25年度 ダイバーシティ経営企業100選」ベストプラクティクス集
http://www.diversity100sen.go.jp/practice/pdf/h25_practice_a11.pdf
女性の活躍「見える化」サイト
業種別に女性の役員・管理職への登用、産休・育休取得者、復職率などを含む仕事と生活の両立推進に関する情報を公表している。上場企業の30%強が開示(2014年11月10日現在)
http://www.gender.go.jp/policy/mieruka/company/mierukasite.html
上記の参考サイトは大手企業が中心ですが、中小企業でもホワイトな働き方ができる企業はたくさんあります。中小企業では制度が整備されていないから働き続けるのが難しいと考えるのは早急です。先にも述べたように、「辞められたら困る」人材になれば、大企業よりもかえって中小企業のほうが柔軟な待遇調整が可能ということもあります。
会社から与えられる制度や環境に甘んじるのではなく、「自らホワイトな働き方を作っていく」くらいの気持ちで、企業、職種選択に臨んでみてください。
※参考文献 経済産業省監修「ホワイト企業 女性が本当に安心して働ける会社」文藝春秋