強い家族になるためにはレジリエンスの高さがカギ

逆境に負けない強い家族に!

逆境に負けない強い家族に!

1年365日、毎日楽しく笑って過ごせたらいいのかもしれません。でも時にハプニングが、時に問題が発生するのが日常生活というもの。

「いかに問題を起こさないか」ということも大切ですが、長い年月、どんな家族でもずっと温室状態で過ごせるわけではありません。まして温室の中だけで子育てをしていたら、いざというときの問題解決力が育たないので、ある程度のもまれる経験は子供達にとっても大切です。

大事なのはレジリエンス。跳ね返す力、立ち直る力です。

『子供の心の筋肉「レジリエンス」を鍛える10のコツ』の記事では、子供のレジリエンスの高め方について書きましたが、ここでは、さらにテーマを広げ、家族全体のレジリエンスの育て方についてご紹介します。


レジリエンスが高い家族の共通点

これまで様々なご家族を見てきた経験で気づくのは、逆境に強い家族、つまり、レジリエンスが高い家族には、ある共通点があるということ。その共通点というのは、

  1. 辛いときは、論理>感情
  2. 嬉しいときは、感情>論理

という法則。

どういうことかと言うと、

  1. 何か問題が発生したときは、感情よりも論理を優勢にし、問題解決に集中する。これにより、話し合うべきこと、決断すべきことに対し、感情的にならずに済むので、堅実な話し合いができる。逆境でありながらもプラスの方向性が生まれる。
  2. 日常の穏やかな時間は、論理よりも感情を優勢にする。これにより、「嬉しい」「楽しい」などのポジティブな感情が家族の中でシェアされ、正のスパイラルが促進される。

つまり、レジリエンスの高い家族は、嬉しいときのみならず、辛い状況でも、ポジティブな方向性を生み出す強さがあるのです。


家族は手と手を取り合いながらダンスを踊っている

家族のレジリエンス対策は、個人のレジリエンスを高めるのと違う難しさがあります。個人であれば、自分の心がけ、意識づけがしっかりしていれば脱線せずにレジリエンスアップが図れますが、家族は個人の集まりです。

家庭内で「レジリエンス・アップ会議」なるものを開催できれば、全員の波長を合わせることも可能でしょうが、そんな真剣な会議を家庭内で開くなんて、ちょっと想像しがたいですよね。

そこでおすすめするのが、どこの家庭にも存在する「スパイラルの力」を利用すること。著書や講座などで折に触れてお伝えしていますが、家庭それぞれに独特のダンスが存在します。それを「ファミリーダンス」と言います。家族は手をつないで輪になってクルクルと回っていることからつけられたネーミングです。

ポジティブな方向性がある家族は、みんなが手を取り合ってプラスの回転をしています。ネガティブな方向性がある家族は、みんなが手を取り合っているのですが、マイナスの回転をしてしまっています。一緒に生活をしている家族という小さな共同体は、良くも悪くも同じ方向へ回転してしまう習性があるのです。


レジリエンス・アップのための改革、一歩目はママから

同じ方向へ回転するというこの習性を利用し、まずはママからポジティブ回転を起こす。これが家族全体のレジリエンスを上げるコツです。

ママがやる気になっているのに、パパが聞く耳を持っていない、子供がふてくされている……。そんなとき、ママ自身が、真っ向から対抗しては、ママも負のダンスに参加してしまうことになります。そういうときは、ぜひママが一歩大人になって、「プラスの働きかけ」をはじめてみてください。

まず取り入れてみたいのは、記事『「叱るを減らし、ほめるを増やす」その実践のコツ』で触れた「リスペクト&アクセプト」のアプローチ。

「相手を尊重し、受け入れる」

この気持ちをママから積極的に示していきましょう。具体的には、ご主人や子供達を尊重し、受け入れる、という姿勢です。

自分が尊重されている、受け入れてもらっている、という感覚はその人の心を開く効果があります。そして、自分も同じように「リスペクト&アクセプト」で返答したくなります。その波が起こればしめたもの! それはポジティブなサイクルのはじまりです。

いったん「リスペクト&アクセプト」が家族のルールになれば、相手に感情をぶつけること=相手を尊重していないこと、と気づけるので、より堅実で穏やかな問題解決を導き出せるようになります。
  • 辛いときは、論理>感情
  • 嬉しいときは、感情>論理
というレジリアンス・アップの法則を意識しつつ、ぜひママから一歩目を踏み出してみてください。


※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※乳幼児の発育には個人差があります。記事内容は全ての乳幼児への有効性を保証するものではありません。気になる徴候が見られる場合は、自己判断せず、必ず医療機関に相談してください。