さあ、自転車に乗って出かけよう『チリとチリリ うみのおはなし』
チリとチリリは、いつも愛用の自転車を走らせて小さな旅に出かけます。これまでも緑の原っぱや白い雪の森など様々な場所に出かけていますが、今回は何とマリンブルーの美しい海の中をサイクリング! ひと目見れば絶対食べたくなる爽やかなスウィーツも登場して、夏気分も盛り上がります。それでは、私たちも2人と一緒に自転車に乗って、絵本の国の青い海へ出かけましょう!小さな読者の注目は海のスウィーツとアクセサリー
クロスバイクと思われる軽快な自転車にまたがって、チリとチリリが向かった先は海に近い洞窟でした。真っ暗な中、ライトを頼りに進んでいくと向こうが明るくなってきました。洞窟を抜けるとそこは、海です! 海の中です!ここから先は別世界、海の中はまるで夢の国のようです。ピンク色の珊瑚が迷路を作り、その向こう側には「Sea Parlor」と書かれた看板が立っています。海の中のパーラーなんて、女の子ならそれだけでウットリですが、お店の中に入ればまた可愛い! 真珠貝や巻貝の貝殻がソファーとなって並んでいます。
海のソーダゼリ―はこんな色かな。どんなお味がするのでしょう?
次に2人は海のホールで「南の海のおさかなダンスショー」を楽しみます。竜宮城の舞を思わせる魚たちのダンスの美しいことったら! この美しさはもう絵本を見ていただく以外ありません。そして2人が最後に向かったのは、深い深い海の中にある宝物のお部屋。そこで2人は耳もとでゆらすと海の音がするペンダントを手に入れました。
どいかやさんの絵本はどの作品も丹念に描きこまれていて、見る者を飽きさせません。特にこの作品は、画面全体がとことん可愛いもので埋め尽くされています。それらを背景に登場する夢いっぱいのスウィーツやアクセサリー。ああ、もう、女の子なら誰だって「Sea Parlor」のスウィーツを食べてみたいし、宝物のお部屋の不思議なペンダントだって気にならないはずはなく、気が付けば読者はすっかり乙女な気持ちになっています。
最後の最後まで、ひたすら可愛いものたちが登場する夏の絵本は、小さな女の子だけでなく、昔少女だった大人のあなたにもきっと気に入っていただけるはずです。大昔に少女だったガイドが言うのですから間違いありませんとも。
【書籍DATA】
どいかや:作
価格:1296円
出版社:アリス館
推奨年齢:4歳くらいから
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