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空前のニッポンブームに沸くニッポン!?(2ページ目)

何とも妙なタイトルですが、つまり、海外で日本ブームが巻き起こってるってことを、日本のテレビで積極的に扱いすぎなのでは? という疑問を素直に(?)表してみました。日本ブームをいちばん気にしてるのは、どうやら日本人のように思えてくるんです。

広川 峯啓

執筆者:広川 峯啓

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日本人は海外の評判に弱い?

おそらく、日本人は他国の評価を気にしすぎなのかもしれません。 最近の話ですが、第36回モスクワ映画祭で熊切和嘉監督の「私の男」が最優秀作品賞と男優賞の二冠に輝き、当然日本でも大きく扱われました。すると、2週間前に公開され、そろそろ空席も目立っていた劇場客席に観客が詰め掛けました。以前から映画誌等で高評価を集めていたんですが、やはり海外からの評価の方が影響力を持っているようです。

それとは間逆のケースですが、日本バッシングの話題についても、日本人は深い関心を持ってきました。少し前のことですが、海外の一新聞が取り上げた記事にもかかわらず、日本の新聞が横並びで取り上げて、国民を必要以上に落胆させたこともありました。さすがに最近になって、大手マスコミがそうした過剰反応を見せなくなったのは、非常に良い傾向だと思います。


「日本ブーム」とは力道山である

「YOUは何しに日本へ」や「和風総本家」(いずれもテレ東系のバラエティ番組)では、外国人の目を通して日本の良さを紹介し、安定した人気を集めています。それはそれとして、アニメでも日本食でも、いわゆるメイド・イン・ジャパンが人気を博したことを、即「日本ブーム」と括って構わないのかと、疑問に感じたこともありました。

しかしその疑問は、自分の中できれいに解消されました。それは、戦後の日本に勇気と希望を与えたプロレスラー・力道山についての資料を読んでいる時のこと。現在の「ニッポンブーム」とどこか似ていると感じられたのです。現在の視点で検証すれば、彼は白人系レスラーを倒すことで、敗戦に打ちひしがれた日本国民の気持ちを鼓舞することを目的とした「作られたヒーロー」だったかもしれません。しかし、その存在が戦後日本の復興にはずみを付けたことも事実です。

現在の日本にとって、世界中に「ニッポンブーム」が巻き起こっているというニュースは、東京オリンピックを控えて、世界に大きくアピールしていかなければならない日本にとって、大きな推進力に成り得ます。今後も日本の良さを伝える番組は、どんどん作っていただきたいし、できればそれを世界へも発信して、さらなるニッポンブームを生み出して欲しいものです。
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