子犬の破壊力はすごい、掃除機も壊れた
子犬の破壊力はすごい。しかもどんどん大きくなる。
しかし、家の中で大きな動物を飼うのは初めての経験。犬はどんどん大きくなり、破壊力もアップ。トイレの量も臭いも抜け毛も大量で、床は染みだらけ、家中が犬臭い、家具やドアがボロボロ、畳は掘られて見る影も無い状態でした。
座敷犬と呼ばれていた時代
その頃の掃除機の取説には、ペットの毛を吸うと故障の原因となると書いてあった。
その時代の家電も、室内に動物がいることを考えて開発された製品はほとんどありませんでした。掃除機がすぐ壊れるので、変だなと思ってサポートに電話したところ、取扱説明書に小さく「ペットの毛を吸うと故障の原因となる」と書いてあったことを、初めて知った頃でもあります。
人と動物が共に快適に暮らせる家を作りたい
人も動物も楽しく暮らせたらみんなが幸せになれる、共に快適に暮らせる家を作りたい。
初めての犬との暮らしはとても大変でしたが、その存在はとても大きく、今まで考えたこともなかった家族の絆について考えたり、犬に興味は無いと冷たく言っていた父が影でこっそり犬に話しかけている姿を見てニヤニヤしたり。人も動物も楽しく暮らせたらみんなが幸せになれる、共に快適に暮らせる家を作りたい、私の中で自然にわいた欲求でした。
動物と暮らすということ
ペット用建材と呼ばれる製品は充実し、動物との暮らしがより身近なものとなった。
動物を飼うのに適したフローリングや壁材など、「ペット用建材」と呼ばれる製品は充実し、私もブリーダーさんの家を設計させて頂く機会に恵まれるなど、動物との暮らしがより身近なものとなりました。動物と暮らす家を作りたいと言っても、変わってるねと言う人はもう誰もいなくなりました。
しかしそれに伴い、新たな問題も起きています。室内飼いだからこその病気や、これはちょっと違う?と思うようなプランを見たこともあります。動物と幸せに暮らせる家とは、人のためだけでもなく、動物のためだけでもなく、両者が幸せに共存できる家です。そのためには、動物たちの習性と人間の暮らしとの落としどころを探っていく必要があります。
次のページでは、増えている室内飼いだからこその病気や怪我、キャットウォークの罠、人の夢ばかりが膨らんでしまったプランとは?人と動物が共存する家についてです。