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ブル・ベア型ファンドに3.5倍型が新規設定される(2ページ目)

2014年は年明けから日本株が低迷していたことから、騰落率ランキングで日本株を投資対象とする投資信託がランクインすることはありませんでした。唯一、2014年5月にETFの「マザーズ・コア上場投信」がランクインしたに過ぎません。しかし、株式市場が大幅に上昇、あるいは下落のどちらに動いても騰落率ランキングの常連となりそうな投資信託が登場したのを見逃してはならないでしょう。

深野 康彦

執筆者:深野 康彦

お金の悩みに答えるマネープランクリニックガイド

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ブル・ベア型には3.5倍も登場

指し値注文や信用取引、あるいはデイトレードができないことから、短期的な売買ではETFに対して劣勢に立たされている投資信託。けれども、レバレッジではETFを上回っていることを見逃してはなりません。相場の転換点を上手く捕らえれば、中長期では大きな成果を得られるのです。

日本株を投資対象とするベル・ベア型ファンドでは、楽天投信投資顧問が運用する「楽天日本株トリプル・ブル」、「楽天日本株トリプル・ベア2」と、SBIアセットマネジメントが運用する「SBI日本株トリプル・ブルベアオープン(SBI日本株トリプル・ブル)、(SBI日本株トリプル・ベア)」の4ファンドが日本株市場全体の日々の値動きの概ね3倍の収益が期待できる投資信託でした。

日々の値動きの概ね3倍の収益が期待できるのですから、先に述べた日本株ブル型ファンドの2013年1年間の収益率は、約170%だったことになります。その日本株のブル・ベア型ファンドに日々の値動きの概ね3.5倍の収益が期待できる商品が新規設定されました。

野村アセットマネジメントが2014年6月11日に設定した「野村日本株3.5倍ブル・ベアファンド」です。運用が開始されたばかりなので運用履歴はほとんどありませんが、たとえば日経平均株価が後場に急騰した6月13日。日経平均株価は前日と比較して124円31銭の値上がり、値上がり率は0.81%でした。

同日、野村日本株3.5倍ブル・ベア(日本株3.5倍ブル)の基準価額は、前日と比較して346円高、値上がり率は3.5%と大幅な上昇となりました。反対に、野村日本株3.5倍ブル・ベア(日本株3.5倍ベア)の基準価額は、同356円安、値下がり率は3.5%でした。

共に4倍を超える収益率になりましたが、運用が続くに従い概ね3.5倍の収益率に収れんしてくるはずです。資産形成には縁遠い商品かもしれませんが、今後どのような収益率をあげるのか、あるいは騰落率ランキングの常連ファンドになるのか興味は尽きない投資信託と言えそうです。
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