「いまパリで一番おいしいコーヒー」登場
2014年4月、青山・骨董通りに急成長するパリの新コーヒー文化をリードする一軒、COUTUME(クチューム)が誕生しました。話題のサードウェーブ・コーヒーに共通する旬の魅力を満載しながらも、随所に顔をのぞかせるフランス的美意識は、アメリカ発のコーヒームーブメントとはまたひと味違う刺激。今回は東京のロースター、GLAUBELLの狩野知代さんにご協力いただき、青山のCOUTUMEとパリの最新コーヒー事情をご紹介します。
狩野さんは2013年から現在まで何度もパリに滞在し、新旧のカフェを足繁く回ってその動向を私に伝えてくださっていました。
「COUTUMEは洗練された雰囲気の中でコーヒーの多様性を感じさせてくれるお店」と狩野さん。オーナーのアントワンさんとトムさんにも日本上陸の半年前に彼女がインタビューしていますので記事中でお伝えします。
※狩野知代さんのコーヒーライフや焙煎人として活躍するまでの歩みは書籍『コーヒーピープル』(メディアファクトリー)でご紹介しています。
パリの日常のコーヒーの味は?
かつて芸術家や哲学者たちが集った歴史あるパリのカフェの数々。しかしそのコーヒーの味じたいが注目されたことはほとんどなく、私自身が90~2000年代に3度体験した短いパリ旅行でも、カフェで飲んだコーヒーは「まあこんなもの…」という軽い失望以外は記憶に残っていません。
「パリの人々はおいしいコーヒーを飲んでいますか?」
2013年11月、狩野さんがパリのCOUTUMEでオーナーのアントワンさんにそう質問を投げかけると、こんな答えが返ってきました。次ページでどうぞ。