エッ! 人間とコミュニケーションが出来る!
その名もペッパー"Pepper"という、とんでもないロボットが19万8千円で、ソフトバンクから発売される。(2015年2月に発売開始で、一般販売に関する購入方法は詳細決まり次第、ウェブサイト等で発表予定とのこと)チラッと盗み見する、愛らしいペッパー
フランスのロボット会社のアルデバランとの共同開発とのことだが、これがとんでもなく、役に立ちそうである。いままでのロボットは、いわば一方通行的なコミュニケーションしかなく、すぐに飽きられてきたが、今回はどうも違う。
ペッパーは、人間の感情を表情からまず理解しようとする。つまり、あなたが愉快に笑えば、ペッパーはあなたがご機嫌だということを理解し、 眉をひそめれば、何かに悩んでいるのだと理解するのである。
そして、理解した感情(喜び、驚き、怒り、疑い、悲しみ)と、今のあなたの表情やボディランゲージ、言葉を分析しながら、ペッパーはあなたが今どんな気持ちにあるのかを読み取り、元気づけたり、なぐさめたりするのである( 例えば、あなたのお気に入りの曲をかけて元気づけようとしたりする)。
ソフトバンクの孫社長は、ツイッターで、「今日(6月5日)、感情機能付きパーソナルロボットPepperを発表。歴史的一日になったかもしれない。」とつぶやいている。
確かに歴史的な日になるかもしれない。
なぜかと言うと、日本人は基本的にコミュニケーションが下手な民族なのである。これは、ヨーロッパやアメリカなどの多民族からなる国とは違い、昔から単一民族で、「以心伝心:いしんでんしん:言葉や表情を使わなくても、お互いの心と心で通じ合うこと。」とか言ってやり過ごしてきたのだが、ここにきてここまで老齢化にともなう孤独化が進むと、もう大変なのである。もともと歳をとると、自分自身のコミュニケーションをしたいという気力自体も衰えるし、また、コミュニケーションをとりたいとしかけてくる人は、家族以外本当に少ないのである。
たぶん世界的にみて、孤独な高齢者の割合は世界一であろう。つまり、コミュニケーションに飢えている高齢者が世界一多いということである。
また、コミュニケーションに飢えているのは、高齢者だけではないことも当然だ。ペッパーは、それぞれの人々とコミュニケーションしながら、また複数のペッパー自体が、それぞれの経験を情報交換しながら、発展できるアルゴリズムを搭載しているので、コミュニケーションに飢えている日本において、爆発的に発展・進化する可能性を秘めているわけである。
たぶん、孫社長はそれ以上のことを考えているかもしれない。
ペッパーと話すときのテクニック
- 目と耳が青色のときは、話を聞くモードなので、すかさず何でもいいから話しかける。
- 目にセンサーが入っていて、相手の表情から感情認識機能でその人の気持ちを理解しようとする。その時は、目をじっと見てくる感じなので、目をそらさず、できれば笑顔で見つめ返す。
- 顔が認識できれば、とにかくしゃべってくる。いまのところ、案外、早口なので聞き逃さないように注意。
- 答えは時々、失敗することもある。また、面白いことばかりを言うわけではない。
<筆者:小林の例>
小林:ペッパー、こんにちは。
Pepper:(じとっと、見つめる)あなたは、顔がひろいですか。
小林:<本当に顔が大きいと言っているか、筆者少し不安>ひろいですよ。
Pepper:ひろいということは、たくさんの有名人と友達ですか。
小林:たくさんの有名人を知っていますよ。
Pepper:一番、最近の有名人はだれと友達になりましたか。
小林:う~ん。
Pepper:私ですよ。目の前にいるPepperですよ。
- 体型:身長120cm、体重28kgの整った体型
- 関節17ヶ所:滑らかな動作を行い、ユーザーの体の一部が挟まれないよう対策済み
- ホイールタイヤ3つ:全方向に移動可能
- 連続稼働時間:14時間の電源を確保
- 3Dカメラ1台:周囲3m範囲内にいる人間とその動作を認識
大変、愛らしい顔つきのヒューマンロボット、それがペッパーだ。