徹底比較!ぶっちゃけマジェスティSとPCX150はどっちがいいのか?
過去にはスズキのベクスター150がありましたが現行の150ccスクーターはPCX150とマジェスティS、それに三輪スクーターのトリシティ155が存在しますが、トリシティ155は三輪という特殊な車両ですので、直接のライバルはPCX150のみということになります。
マジェスティSとPCX150は乗り比べてみると、カタログ上でのスペック以上の違いを感じることが出来ます。
例えば、エンジンの最高出力はPCXが14馬力なのに対して、マジェスティSは15馬力。その差たった一馬力ですがマジェスティSの方が余裕があります。
105km/hぐらいでリミッターが当たるPCXに対してマジェスティSは120km/hまで速度は出ます。PCXが80km/h~90km/hぐらいで巡航するのがちょうど良いのに対してマジェスティSは100km/hで巡航しても余裕を感じることが出来ます。
こうして走行性能の違いだけを見てみると、マジェスティSの方が優れているように思うかもしれませんがそうではありません。
マジェスティSは前述したようにサスペンションのセッティングが硬めです。そのため、乗り心地という面で見ると、PCXの方がアドバンテージがありますし、アクセルを開ければ常に6000r/min回るマジェスティSの燃費はカタログスペック上で40.0km/L。それに対してPCXは52.9km/Lです。
さらに細かいことを言えば、出力を重視したマジェスティSはエンジンの音が大きめ。それに対して、PCXは徹底的にフリクションを低減したエンジン設計のためにエンジンの静粛性に優れています。
シート高はPCX150が760mmなのに対して、マジェスティSは795mm、足つきも良いとは言えません。また、車重もPCX150に比べて10kg以上重いため、女性が乗るのには少し乗りづらいかなと感じます。
つまり快適に通勤したいのであればPCX150の方が優れており、走行性能を重視したいのであれば、マジェスティSに軍配が上がるのです。
実際、どちらのバイクも通勤で使いましたが、個人的にはどちらのバイクも楽しく走ることは出来ました。ただし、高速道路の走行を視野に入れるのであれば、パワーに余裕があり、足回りのセッティングも硬めなマジェスティSをおすすめします。
マジェスティSをちょっとカスタムするなら
私はたまたま雨天時にはマジェスティSに試乗することがなかったのですが、意外とリアタイヤの雨の巻き込みがあたるそうです。インナーリアフェンダーをつければ安心です。人気なのは台湾MOS製のカーボン調リアフェンダーです。マジェスティSのEU仕様には純正状態でウインドスクリーンが装着されています。カウル部分に穴あけが必要ですが、ツーリングや通勤時の疲労軽減の為にもウインドスクリーンはおすすめです。純正なら装着のバッチリ。
150ccスクーターは車体が大きいのでツーリングなどに使用するのもおすすめ!前述したウインドスクリーンとセットでお勧めなのがリアキャリア。メーカー純正品は耐荷重も6kgなので大型のリアボックスの装着もOKです。
盛り上がってきた150cc市場
2017年現在もPCX150とマジェスティSは人気の高い車種となっていますが、このクラスに三輪スクータートリシティ155が参入。更にスズキからはインドで絶大な人気を誇るジクサーが日本に導入されました。ジクサーはスクータータイプではなくマニュアルタイプの車両ですが、快適性に優れたPCX150、走行性能に優れたマジェスティS、三輪スクータートリシティ155、マニュアルモデルのジクサーと選択肢の幅が広くなりました。
肩肘張らずに乗れるモデルとして150ccモデル市場は一定の人気を維持しそうですね。
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