MAXシリーズにXMAXが追加

XMAXフロントアップ

XMAXフロントアップ


マスターオブスクーターをコンセプトに開発されたヤマハのオートマチックスポーツコミューター・TMAX530。特にヨーロッパで絶大な人気を誇る同車を筆頭にする「MAX」シリーズに新たなラインナップが加わりました。末弟のNMAX、NMAX155、そして海外ではSMAXという名称で販売されているマジェスティS。155ccのモデルと530ccのモデルの中間を埋めるラインナップとして加わったのが250ccスクーターXMAXです。

ヤマハの250ccスクーターといえばビッグスクーターブームを牽引したマジェスティやマグザムといった人気車種がありましたが、どちらも新しい排気ガス規制に対応できずカタログ落ちが決定しています。

XMAXはMAXシリーズの名前に恥じない走りを見せてくれるのか?マジェスティやマグザムといったビッグスクーターブームを支えたモデルと比べて使い勝手や性能はどうか?都内の通勤で一週間試乗してインプレッションします。
 

XMAXの装備・価格をチェック

XMAXundefinedLEDヘッドライト

XMAX LEDヘッドライト


特徴的な鋭い眼光を彷彿させる二眼のヘッドライトはLEDを採用。ロービームが2灯でハイビーム時には中央のランプが追加される仕組みとなっています。輝度は非常に明るいのですがロービーム時とハイビーム時で照射範囲があまり変わらない印象でした。もう少しロービームとハイビームの時に変化が欲しかったところ。
 
導光タイプのポジションランプ

導光タイプのポジションランプ



テールはシグナスXなどで採用されている導光タイプのポジションランプとLEDテールランプを採用しています。デザイン的にもアクセントになりシャープな印象を演出しています。
 
スマホなどの充電が可能なDC電源

スマホなどの充電が可能なDC電源



ハンドル下部分には左右に収納スペースがあり、左側だけが鍵がかかるようになっています。中にはDC電源が備わっていてスマホなどを充電する際に使えそうです。収納の容量としてはウインターグローブぐらいは収納できそう。
 
スマートキーを持っていれば、ほとんどの操作が可能

スマートキーを持っていれば、ほとんどの操作が可能



鍵はTMAX530でも採用されているスマートキーシステムが採用されています。ハンドルロック、シート下トランクスペース、フロント左側の収納スペース、ガソリンタンクカップが全てスマートキーを所持していれば操作できるメインキーで操作可能です。
 
食材を買う際に長い物はさけていましたが、XMAXなら収納可能!

食材を買う際に長い物はさけていましたが、XMAXなら収納可能!


XMAXのシート下トランクスペースの容量は45L。マジェスティの60Lには及びませんが、たてに長いのでヘルメットはもちろんですが大抵の物は収納できそうです。個人的には近所の足用に使っているスクーターのリアボックスには納まらないネギが納まったのには感動しました。ライディングをアシストする機能としてはABSとTCSが装備されています。ブレーキング時に車輪のロックを緩和してくれるABSと発進や加速時に後輪のスピンを感知して滑らかな走行をサポートするTCSは様々な路面状況が存在する街中での走行ではありがたい装備です。
 
XMAXはハンドルポジションの変更が可能だが手間がかかる

XMAXはハンドルポジションの変更が可能だが手間がかかる


快適性をアップさせる装備としてウインドスクリーンの調整機構とハンドルのポジションを変更できる装備が備わっていますが、ウインドスクリーンの位置を変えるのには工具が必要ですし、ハンドル位置を変更しようと思ってマニュアルを見てみると「ヤマハ販売店に依頼してください」という記載があるのみでした。

誤った整備をすると事故に直結するだけに素人には触らせたくないパーツなのかもしれませんが、車のように自分で簡単に調整できる機構になっていたら更に扱いやすかったと思います。マニュアルを見たらスクリーンも手間がかかりそうだったので今回は調整しませんでした。

XMAXのシート高は795mmと高め。マジェスティやマグザムのシート高が低く足つき性が良かったのに対してXMAXはスポーティーな走りを優先してシート高は高めです。シートの前側が絞り込まれているものの、シートも広めなので数値以上に足つき性は悪く感じます。
 
サスペンションはプリロードを調整しても硬い

サスペンションはプリロードを調整しても硬い



サスペンションもかなり硬めなのでシートに座ってもあまり沈み込むことがありません。初期の沈み込み量が調整できるプリロード機構が備わっていたので、一番柔らかい状態にセッティングしてみましたが、それでも一般的なスクーターに比べたらかなり硬め。足つき性が改善するほどの変化はありませんでした。

XMAXの価格は64万2600円。250ccスクーターの現行車両はホンダのフォルツァとXMAXの二台のみ。フォルツァの価格は64万6920円と価格は僅差。装備の面をみてもスマートキーにABS、トラクションコントロールと同じような装備が備わっています。

 

XMAXの走行性能はどうか?

XMAXのサイドビュー

XMAXのサイドビュー


燃費と環境性能を高次元で両立し具現化するエンジン設計思想・ブルーコアに基づきあらたに開発された水冷エンジンを搭載しているXMAX。早速エンジンをかけて走り出してみるとTMAX530やマジェスティSのようにアクセルを開けた瞬間に一気にエンジンの回転が上がっていく感覚がありません。走り出しは若干マイルドな印象です。

しかし、XMAXは中間加速がバツグンに良い感じ。走り出しこそ若干マイルドなものの、巡航状態からアクセルを継ぎ足したときの加速感はTMAX530の遺伝子を感じさせるものがあります。固めのサスペンションや高いシート高はコーナリング時にはプラスに働きシャープなハンドリングを実現しており、マジェスティやマグザムに比べてスポーティーなセッティングになっていることを感じさせます。

若干マイルドに感じた走り出しのトルク感は街中のストップ&ゴーが多いシチュエーションでは逆に非常に扱いやすく、Uターンの際など低速のコントロールがしやすく使い勝手が良く感じました。
 
XMAXのブレーキ

XMAXのブレーキ


XMAXの車両重量は179kgと歴代のビッグスクーターと比べると軽量に仕上がっています。例えマジェスティは188kgでライバルのフォルツァと比べても5kg軽量です。そのためXMAXのブレーキはシンプルなシングルディスクブレーキに2ポッドキャリパーという組み合わせですが制動力には問題なし。ABSが採用されていることもあり安心感があります。ただしブレーキレバーを操作する際に比較的マイルドに効く感じがあります。中間加速が鋭いのでもう少し握り初めからカチッと効く感じの方が安心感が増したはず。
 
XMAXのリアタイヤは250ccスクーターとしては大径の14インチを採用

XMAXのリアタイヤは250ccスクーターとしては大径の14インチを採用


前後タイヤはフロント15インチ、リア14インチと大径タイヤが装備されています。この恩恵もあってか車両重量は軽量なわりに直進安定性に優れており横風に煽られる橋の上などの走行でも比較的安定して走ることができました。
 

XMAXはマジェスティやマグザムとは違うスポーティーな味わい

XMAXを正面から見るとガンダムみたい

XMAXを正面から見るとガンダムみたい


マグザムはシンプルながらローロングなフォルムが特徴的で足つき性が非常に良く加速もゆったりとしていて乗りやすいビッグスクーターでした。マジェスティはマグザムほどではありませんが足つき性が良くそして多機能でした。特に、マジェスティに搭載されていたYCC-ATという変速システムは、モードによって様々な走行を楽しむことができ、スポーティーな走りもゆったりとした走りも可能なシステムでした。

XMAXは一転走りに重きを置いたビッグスクーターとなっています。足つき性は悪いですが旋回性が良く中間加速は圧倒的で高速道路での走行も余裕があります。ライバルよりも軽量に仕上がっていることが加速、減速、旋回という全ての動きにプラスに働いているようにも思います。マジェスティやマグザムには装備されていなかったABSが装備されているのも安心感がありますし、このクラスのスクーターにTCSが装備されていたのにも驚きました。

個人的には250ccスクーターには走行性よりもユーティリティや街中での運転のしやすさを求めているので使い勝手の悪さを感じる部分もありましたが、ここまで走りが楽しい250ccビッグスクーターは始めて!ビッグスクーターといえど走行性能にこだわる方にはピッタリの一台です。
 

XMAXをちょっとカスタムするなら

XMAXのメーター上、視認性の良いところにスマートフォンをマウントするバーがデイトナからリリースされています。汎用のバーと比べるとややお値段高めですが専用設計ですし、取り付け位置としては最高でしょう。
  ビッグスクーターは乗り降りの際にシートの前に足があたって傷がはいりがち。実際にお借りしたXMAXの広報車両にも靴が当ったと思われる傷が入っていました。純正オプションのプロテクションパットを貼る事で解決できるので気になる人は使ってみるとよいでしょう。
 

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