標高が高い地域でも新緑が芽生える初夏の頃、本格的な山歩きのシーズンが始まります。2000メートル超の山々ではまだ残雪がありますが、1000~2000メートル程度の高原や山なら、新緑とあわせて様々な花が咲きほこる季節。特に、標高の高いところでしか見ることのできない可憐な高山植物を見つけるのも、山の楽しみのひとつです。今回はこの季節におすすめの登山コースをご紹介します。
美しい富士山を眺めながら登る「三つ峠」
三つ峠登山道入り口
ちょうど6月ごろから夏にかけて、高山植物が見ごろを迎える「三つ峠」。山梨県の都留市、西桂町、富士河口湖町にまたがる山で、標高は1785メートルです。美しい富士山を眺めながら登る山としても人気があり、この時期は残雪の富士山を間近に楽しむことができます。今年の夏は、富士山に。そう思っている方もまずは足慣らしに「三つ峠」に登ってみませんか?
三つ峠登山のおすすめコース
三つ峠の登山道はいくつかありますが、私のおすすめは三つ峠登山口バス停から出発する頂上最短コース。登山口までのアクセスは、富士急行線の河口湖駅から富士急山梨バスに乗るか、タクシーまたはマイカーで登山口まで行くことができます。
登山道入り口駐車場のトイレ
登山道入り口の駐車場にトイレがありますので、しっかり済ませてから出発。しばらく川のせせらぎを聞きながら広くて歩きやすい林道を進みます。この時期は特に新緑が美しいので、ゆっくりと楽しみながら進んでいきましょう。40分ほど歩いたところに、休憩にちょうどよいベンチが置かれています。そこからさらに40分ほどで、三つ峠山荘への分岐に到着、ここを右手に進みます。このあたりはすでに、富士山が美しく見えるポイント。時折ふり返って景色を楽しみながら、進んでいきましょう。
頂上からの富士山を満喫
頂上からの富士山
大きく開けた展望広場に到着したら、頂上まではあと少し。登山道入り口から1時間40分ほどで頂上に到着できます。三つ峠は見晴らしがいいので、放送局の鉄塔が数多く設置されている山としても有名です。いくつもの鉄塔を横目に階段を登っていくと、その先が頂上です。ここからの富士山は、裾野が左右対称に見えるため美しいといわれています。頂上はあまり広くないので、ゆっくりと景色を堪能するなら少し降りたところにある広場や山荘付近のベンチを利用しましょう。このあたりでゆっくりとお弁当を広げるのがおすすめです。