寝違えの原因
辛い寝違えの痛み、その原因とは。
寝違え、と一般的に言いますが、これは正式な医学用語や病名ではありません。おおよそ寝違えのような症状は頚椎周囲に存在する靭帯や筋肉の損傷による痛みの総称である「急性疼痛性頸部拘縮」といった病名で呼ばれることが一般的です。
主な原因としては不自然な姿勢で睡眠をとり筋が過剰に引き伸ばされてしまうことや頚椎同士が作る椎間関節内に関節包という組織が引き込まれることが主な原因であると考えられています。
例えば電車の中で座ったまま熟睡してしまった後や、泥酔状態から起床した後などに頸部周囲の強い痛みを感じることが多いようですが、これは不自然な姿勢での睡眠により頸部の筋に伸張ストレスが加わり、炎症を引き起こしてしまったためと考えられます。
インターネットで寝違えについて検索すると、横向きに寝ることで頚椎から脇の下を通過する腋窩神経という神経が圧迫されることが寝違えの原因であるように書かれているものがありますが、腋窩神経の知覚領域は肩の下あたりであるため、これは正当性に乏しいと考えられます。
一般的に痛みは短期間のうちに消失することが多いのですが、痛みが出てから頸部が緊張するような動作を繰り返したり、重いものを持つなどの作業を行うと症状が長期化することがあります。症状が長期化すると頸部周囲の筋緊張が強くなり、筋の下を走行する神経を圧迫するため肩甲骨の間や前腕、手にしびれや痛みを発生させることがあります。
症状を長期化させ悪化しないようにするためにも、早期に対応することが望ましいと考えられます。それでは、寝違えが発生した時に有効なツボについてみていきましょう。