イタリア/シチリア島

12世紀の遺産 王宮・パラティーナ礼拝堂/パレルモ

パレルモ観光のハイライトは、シチリア王国の遺構輝く「ノルマン王宮」と「パラティーナ礼拝堂」。見どころをご紹介します。

岩田 デノーラ 砂和子

執筆者:岩田 デノーラ 砂和子

イタリアガイド

異文化融合の奇跡! アラブ・ノルマン様式のモザイク

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豪華絢爛な黄金のモザイクが彩るパラティーナ礼拝堂内部

パレルモ市内、西端に位置する「ノルマン王宮とパラティーナ礼拝堂」は、この街を訪れたなら、何はともあれ行っておきたい観光スポット。初代シチリア国王ルッジェーロ2世が1140年に竣工させた王宮で、イタリアでもパレルモでしか見られない珍しい「アラブ・ノルマン様式」を見ることができます。

「アラブ・ノルマン様式」とは、アラブ、ビザンチン文化を継承し、新しいラテン文化を見事に融合した建築様式のこと。3つの文化が共存し、「12世紀ルネッサンス」とも呼ばれる飛躍的な文化の発展を成し遂げ、繁栄の極みを築いたルッジェーロ2世の偉業を語り継ぐ、貴重な遺産のひとつです。

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天井は木製の鍾乳彫り。こちらも12世紀建築当時のオリジナル

2階部分の「パラティーナ礼拝堂」は、一歩中に入れば、輝かんばかりの黄金のモザイクに目を奪われることでしょう。ビザンチン様式のモザイクで描いた聖人や聖書の場面。壁面上部の下部と床は、アラブ式の幾何学模様のモザイクが彩ります。贅を尽くした華やかな装飾と異文化が融合した空間。当時のシチリア王国が手にしていた経済力、そして画期的な発想力に、圧倒されるばかりです。

また3階には、シチリア州議事堂と「ルッジェーロ王の間」があります。州議会開催日(火・水・木)以外は、華やかなモザイクで彩られた12世紀当時の王の寝室や豪華な州議事堂内部も見学可能。

<DATA>
■Palazzo Reale(Palazzo dei Normanni)/Cappella Palatina(ノルマン王宮・パラティーナ礼拝堂)
住所:Piazza Indipendenza
TEL:091-6262833
開館時間:8:15~17:00、日曜~12:15
料:8.5ユーロ (火~木曜はパラティーナ礼拝堂のみ 7ユーロ)
※また、パラティーナ礼拝堂は現在もキリスト教会として機能しているため、結婚式やミサが行われる際は、入場制限があります。
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