ケアプラン作成ソフトの選び方と注意点
ケアプラン作成ソフトを選ぶ際、注意すべきポイントをまとめてみました。■ケアプラン作成ソフト購入時における注意事項
・価格
・操作性
・帳票出力
・伝送の可否
・運営会社の将来性
・サポート体制
「価格」については予算に応じてということになりますが、高額なソフトが必ずしも役に立つとは限りません。以前の勤務先で使用していたソフトは業界最大手と言われていました。年間に係る費用は50万円ほどしたと思います。一般的な規模の居宅介護支援事業所がねん出する費用としては高額であり、ソフトの機能もオーバースペックでした。ただし、10年ほど前の話ですので、費用の改定なども考慮すると単純には比較できない部分でもあります。私は現在、ASP型のソフトを月額1980円で利用していますが、機能的には全く問題なく、不足している機能もありません。
「操作性」は、よく分からない部分だと思いますが、体験ソフトや営業担当のレクチャーを受けるなどして、試してみるとよいでしょう。一度ケアプラン作成ソフトを導入すると、その後、ソフトを変更することは大変な作業になります。うまくすれば利用者の基礎情報は移せるかもしれませんが、経過記録や担当者会議録などの情報は新たに入力しなおす必要も生じてしまいます。できるだけ早い段階でソフトを試し、基本的な入力操作などを覚えることができればそのソフトは問題ないでしょう。
「帳票出力」は、利用者の情報以外に介護保険の更新時期を知らせてくれる機能や、介護度別に利用者を集計するデータ等が出力できるか確認しましょう。更新時期の失念を防ぐことや、厚労省からの調査依頼があった際に、集計機能があると便利です。
「伝送の可否」は、国保連への伝送請求を指します。以前はISDN回線で請求していましたが、今は、インターネットから請求することができます。請求は印刷物の送付や、FD等の記録媒体でも可能ですが、業務の効率化を考えると得策とは言えません。伝送ができるかどうかは非常に重要な部分です。また、伝送機能はオプションで、別料金がかかる場合がありますので必ず確認しましょう。
「運営会社の将来性」と「サポート体制」については、ほぼ同じ意味合いのものになります。会社の規模が大きく、健全な経営をしているところであれば、人員体制も余裕があり、サポート体制も充実していると言えます。
サポート体制は大変に重要で、国保連への請求時期や、日々の入力作業で分からないことがある場合、サポートを受けられないと相当なロスになります。最悪の場合は、請求処理ができず、居宅介護支援費の振込が月後れになるため、キャッシュフローの観点からも損害となります。電話が通じやすいかどうかは、実際に欠けてみることや、同じソフトを使用している人に確認してみると良いでしょう。
パソコンやソフトのことはよく分からないと自覚している人こそ、しっかりとサポートしてもらえる運営会社のソフトを利用した方が良いでしょう。ただし、必要のない機能が満載のソフトを購入し、多額の費用を支払うことの内容に注意してください。