介護支援専門員(ケアマネジャー)/ケアマネージャーの独立について

ケアマネージャーの独立 資格商法ではまりやすい罠(2ページ目)

福祉業界では数多くの資格が存在します。国家資格をいくつも所持している方や、多種多様な民間資格を所持している方など、そのスタイルは様々です。今回は、そうした向上心のある人が時に陥りやすい資格商法の罠について紹介します。尚、本記事では、資格商法や関係機関を否定しているものではなく、個人が資格取得することを妨げているものではありません。

執筆者:鈴木 康修


資格商法について

福祉系の資格について、「ケアマネジャーと類似資格について」でも国家資格や任用資格について少し触れていますが、民間資格を入れると福祉系の資格数はさらに膨大になり、一説には3000程度あるとも言われています。民間資格を取得すること自体に何の問題もないのですが、資格の取得に多額の費用がかかる場合や、独立開業に有利という謳い文句で資格取得を勧める講座には注意が必要です。

一般的に、福祉の現場は低賃金で労働量も多いことから、慢性的に疲弊していると言われています。なかなか先が見えない状況下で、今より良い生活をしたいと思った時、新たに資格を取得することで仕事の選択肢を増やし、現状を打破したいと考えるのは自然な流れだと思います。

注意をしたいのは、こうした資格取得にまつわる詐欺まがいなことを行う資格商法ビジネスです。個人的に警鐘を鳴らしているものの、資格商法自体に何ら問題はなく、一部の悪徳業者について注意を促していることをご了承ください。

資格取得に関する注意点

福祉系の資格については、すぐに独立できるものは少ないため、講座やテキストの販売が主流だと思います。司法書士や行政書士などの士業とからませ、「介護福祉士や社会福祉士も士業であるから独立できる」といった広告もありますが、経営的にはどこも厳しいのが現状ですので、安易に独立を誘う文句にも注意したいものです。

また、教材を売りつける通信販売について、クーリングオフ制度の適用はありません。つまり、業者が自主的にクーリングオフ制度に対応しない限り、泣き寝入りになります。通信教育についてもクーリングオフが適用しないケースがありますので、購入や契約の前にしっかりと確認することが必要です。

参考記事:通信教育で避けたい契約トラブル

■資格商法を利用する前に注意したいこと
・独立向け、就職に有利、収入アップが見込まれる等のアピールが強い
・講座やテキストの料金が高い
・将来国家資格になるなど、未確定な情報を押し付けてくる

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