パート5で書き言葉を体得する練習方法
どのパートの対策においても、「TOEICのスコアアップ」と「使える英語」を同時に達成する指導を行っていますが、実用的なパート5の勉強法をご紹介したいと思います。一通り問題を解いて、解説を受けた後(自学の場合は、解説を読んだ後)に、それぞれの問題文(英文)を以下の方法で、自分でも言えるようにします。
1. 和訳を読んで(黙読or音読)、覚える英文の意味を確認する
「この日本語をどう英語で表現するのだろう」という発信的な意識を持ちながら、和訳を読みます。
例:「澤田塾の生徒数がとても急速に増えているので、塾長はもうひとり講師を雇うことを検討しています」
2. 黙読しながら、意味のかたまり(=自分が覚えられる最小単位)ごとにスラッシュを引く
例えば、以下の英文であれば、主節と副詞節で2分割するとよいでしょう。
Sawada-juku’s student base is growing so rapidly / that the president of the school is considering hiring another instructor.
3. スラッシュごとにread&look up
英文をスラッシュまで一度音読したら、見上げて空で言います。
Sawada-juku’s student base is growing so rapidly(音読)
↓
Sawada-juku’s student base is growing so rapidly(空で言う)
このトレーニングを「read&look up」と呼びます。正しく言えていたか確認し、次のスラッシュの部分に進みます。
that the president of the school is considering hiring another instructor.(音読)
↓
that the president of the school is considering hiring another instructor.(空で言う)
1回で言えなければ、言えるようになるまでread&look upを繰り返します。
4. 全文をread&look up
先ほどスラッシュごとに行いましたが、今度はセンテンスの最初から最後まで音読したら、見上げて空で言います。これが出来ればこの英文は覚えたことになります。
Sawada-juku’s student base is growing so rapidly that the president of the school is considering hiring another instructor.(音読)
↓
Sawada-juku’s student base is growing so rapidly that the president of the school is considering hiring another instructor.(空で言う)
5. 和訳を見たら、英文を言えるかチェック
和訳を読んだ瞬間にその英文が言えるか確認します。言えなかったら、再度read&look upをして、英文を口に馴染ませます。
「澤田塾の生徒数がとても急速に増えているので、塾長はもうひとり講師を雇うことを検討しています」
↓
Sawada-juku’s student base is growing so rapidly that the president of the school is considering hiring another instructor.
TOEIC学習に語学的な要素を取り込む意義
1問ずつ解説した後、3番の「スラッシュごとにread&look up」までは、レッスン中に行います。解説だけ聞き続ける(自学の人は解説だけ読み続ける)よりも、「英語を使っている」という感覚も味わえるので、より楽しく勉強でき、集中力も続きやすくなります。
次回のレッスンの最初に、前回のレッスンで解いた問題の英文で、5番の「和訳を見たら、英文を言えるかチェック」を行います。(時間の制約があるので、40個ではなく、20~30個をチェックします)
パート5の問題文を暗唱すると、問われている文法事項や使われている単語や表現をまるごと体得することができます。
このようにして、「TOEICの英語を自分でも言えるようにする」ことで、「スコアアップ」だけでなく、「使える英語」も同時に身につけていくことが出来るのです。