素朴な美しさを誇る世界遺産、宗廟
宗廟としては珍しい横長の造りの正殿。宗廟の中心として歴代王を祀るだけでなく、祭祀を行う場所でもあります(c)Korea Tourism Organization
歴代王と王妃が眠る場所
宗廟という性格から、装飾があまりないシンプルな建築物が多い(c)Korea Tourism Organization
特に韓国の歴史に詳しくなくても、宗廟に祀られている王の中で私たちが聞き覚えのある王としては、ハングル(訓民正音)を制定した第4代国王の(セジョン)大王、そして「チャングムの誓い」に登場した第11代国王の中宗(チュンジョン)大王がいます。その他にも、韓国の歴史ドラマに登場する王の位牌がいくつかありますので、各王の功績や生き様、朝鮮王朝時代の長い歴史のドラマなどを思い巡らせながら観覧するのも良い方法ですね。
宗廟の見所と観覧のポイント
世界遺産に登録されている建築物なだけあり、各建物にはそれぞれ深い意味と歴史があります。隅から隅までじっくり観覧できればベストですが、短い日程での旅行では残念ながら時間も限られていますね……。そこで、最低限チェックしておきたい場所を絞ってご紹介します。■正殿(チョンジョン)
横長に101メートルある正殿。最もたくさんの位牌が安置されています(c)Korea Tourism Organization
特に正殿は韓国の木造の単一建築物としては、最も長い建物だと言われています。このように横長の宗廟は、アジアでも韓国でだけで見られる特徴です。各部屋の扉には少し隙間がありますが、これは湿度調整のためと、祀られている王たちの魂が自由に出入りできるように、という意味があります。
■永寧殿(ヨンニョンジョン)
横長に101メートルある正殿。最もたくさんの位牌が安置されています(c)Korea Tourism Organization
■功臣堂(ゴンシンダン)
国家の発展に寄与した優秀な功臣たちを祀るための建物で、計83の位牌が安置されています。この建物も最初は3間のみでしたが、最終的に16間ある建物となりました。
■三道(サムド)
ただの石畳ではなく、ここにも意味があるんですね。知っておくとこの道を歩くのも楽しくなります(c)Korea Tourism Organization
干ばつの時も決して水が枯れなかったという祭井(c)Korea Tourism Organization
また、宗廟では、毎年5月に先祖祭祀のための宗廟大祭という儀礼を行っています。観光客でも観覧できるので、日程が合えば是非ご覧ください。
>>>宗廟大祭の記事はこちら
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■宗廟/종묘
住所:ソウル特別市 鍾路区 薫井洞 1/서울특별시 종로구 훈정동 1
アクセス:地下鉄1号線「鍾路3街/チョンノサムガ/종로3가/Jongno3(sam)-ga」駅11番出口を出て徒歩約4分。
TEL:02-765-0195
観覧時間:日本語文化解説士とともに。9:00 9:40 10:40 11:40 12:40 13:40 14:40 15:40 16:40(3~9月のみ)※毎週土曜日のみ自由観覧可2~5月 9~10月観覧時間9:00~18:00(チケット発売は17:00まで)6~8月9:00~18:30(チケット発売は17:30まで)11~1月9:00~17:30(チケット発売は16:30まで)/宗廟大祭
入場料:満19歳以上1,000ウォン満7歳以上18歳以下500ウォン、満6歳以下無料※宗廟大祭の日は無料
4大宮(昌徳宮、景福宮、昌慶宮、徳寿宮)および宗廟統合観覧券10,000ウォン※有効期間購入日より1ヶ月間
休業日:火曜日(祝日となった場合のみ開館)